下山[語句情報] » 下山

「下山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

下山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
い。それにアルプスの中はいいが、末には食糧に困るぞ」 「うん、そのときは夜な夜な下山して、あの怪物狩をして、あべこべに彼等の肉でフィッシュ・フライを作って喰べる....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が三人の肌に迫って来た。ここで降り出されては困ると思って、三人はすこし足を早めて下山《げざん》の路にさしかかると、何を見たかお袖は俄かに立ちどまった。彼女は無言....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ば妄りにこれから先へは案内するなと、警察から案内者に云い渡してあるのだそうです。下山の途中は比較的に楽でした。来た時とは全く別の方向を取って、水の多い谷底の方へ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
。 路はいよいよ暗くなったので、僕は顔なじみの茶屋から提灯を借りて、雨のなかを下山した。雨具をつけていない僕は頭からびしょ濡れになって、宿へ帰りつく頃には骨ま....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
こと五里ばかりにして、講師は白金の食器を置き忘れたことを思い出したので、ふたたび下山して寺へ引っ返すと、あたかも檀家で供養をたのみに来ている者があった。他の僧ら....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
つが飛んだおしゃべりをしたので、又うき世へ引き出されるのか」 彼は童子を連れて下山して来ましたが、老人に似合わぬ足の軽さで、直ちに湖心寺の西門外にゆき着いて、....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
千箇寺参りの五十男が、口で石段の数取りをしながら、顔色も青く喘ぎ喘ぎ上るのを――下山の間際に視たことがある。 思出す、あの……五十段ずつ七折ばかり、繋いで掛け....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
お米が膝をついて、手を合せた。 あの墓石を寄せかけた、塚の糸枠の柄にかけて下山した、提灯が、山門へ出て、すこしずつ高くなり、裏山の風一通り、赤蜻蛉が静と動....
星女郎」より 著者:泉鏡花
な処を御目に懸けました。何ですか、貴下は、これから、」 「さよう、竹の橋をさして下山いたすでございます、貴辺はな。」 境は振向いて峠を仰いだ。目を突くばかりの....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
つがとんだおしゃべりをしたので、また浮世へ引き出されるのか」 彼は童子を連れて下山して来た。老人に似合わぬ足の軽さで、ただちに湖心寺の西門外にゆき着いて、そこ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
知らん。ほかにあるに違いない。俺は暗闇を幸に悪事をする奴を懲らしめるために、毎年下山して来ておるが、どうも去年のだけは見当がつかぬ」 「すると、ほかにあるんだな....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
名にござりまする」と丹那の庄屋が一同を代表して答えた。 「おう、左様か。拙者箱根下山の際に、ちょっと数えて見たら、十二名のように見受けたが、それでは他の旅人まで....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
往こうと決心した。幸い半道ほど下に宗平の家の小屋があるというので、疲脚を鞭うって下山した。 落葉の道は、上りよりも下りはいっそう歩み悪い、ともすれば辷りそうで....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
ら降りではなかろう、主人の注意と下婢の働きで、それぞれの準備を終り、穂高よりすぐ下山する者のためにとて、特に案内者一名を傭い、午前の四時、まだ昧いうち、提灯を便....
可愛い山」より 著者:石川欣一
から判り切っていた理窟を申し述べたことを覚えている。かくて我々二人は一行に別れて下山の途についたのである。 私は、いささか恥しかった。というより、自分自身が腹....