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下敷
「下敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
、中町《なかまち》とかの備後屋《びんごや》と云う酒屋の女房は、一旦|梁《はり》の
下敷になって、身動きも碌《ろく》に出来なかったのが、その内に火事が始って、梁も幸....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
怒に燃えあがった市民が蝟集して、プロペラを折り、機翼を裂き、それにも慊らず、機の
下敷になっている搭乗将校の死体を引張りだすと、ワッと喚いて、打ち懸った。「死屍を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
絶なこととなった。佐川のおばさんは、かかる折、息子とつないでいた手を放して倒れて
下敷となり、息子さんの懸命の努力に拘らず母を救い出し得ず、そのままとなった由。 ....
「火星探険」より 著者:海野十三
ひっくりかえり、油がどろどろ流れだす。缶はがらんがらん転げまわる、少年たちはその
下敷になるまいと逃げ廻る、いやたいへんなさわぎとなった。 が、そのさわぎも二分....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
グは、旗田鶴彌殺しの第一の容疑者である土居三津子の所有物であり、それは当夜屍体の
下敷きになっていたものであることは読者の記憶にあるとおりだ。 さて今日は、いよ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
した。柱がたおれる。天井がおちて来る。あっという間に、五人の者は、倒壊した建物の
下敷になって、姿は見えなくなった。
思いがけない大異変であった。五人の運命はど....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
。そこで屋内へ避けた六条少尉は、不運というか細心の注意を缺いていたというか、その
下敷となった。さっそく全員総がかりで、少尉の身体を掘りだしたが、なかなかの重傷で....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
驚して、その下に駈けつけました。抱きとめるつもりが、うまくゆかなくて、兄の身体の
下敷になったまま、ズトンと床に仆れました。 「兄さん、兄さんッ」気を失っている兄....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
る藤田という大道人相見の先生だった。 「……」 「なんだい、その顔は。鼠が鏡餅の
下敷きになったような当惑顔をしているじゃないか」 藤田師は、例によって辛辣なこ....
「○○獣」より 著者:海野十三
々にこわれてしまった。 敬二少年は、わずかに身をかわしたので、辛うじてその柱の
下敷きになることから救われた。 カチカチカチッ。――また怪音がする。 「おやッ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
、大した元気だった」 旗男は一瞬間、直江津の姉たちの安危を思った。焼崩れる家の
下敷になったような気がするが、助ったろうか、それとも……。いや、今はそんなことを....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
が、彼の記憶の中にない物凄い大地震だったことを認識した。次に、倉庫が潰れて、その
下敷になった輸入機械は、すくなくとも三分の二は損傷をうけているだろう、この報告を....
「米」より 著者:犬田卯
したもこうしたもあるもんか。あのインチキ野郎、山十の倉庫から十年も二十年も前の、
下敷きになっていた利きもしねえ腐れ肥料持ち出して来て、そいつを新しい叺につめかえ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ったって、羽の生えた処は、天津風雲の通路じゃないか。勿体なくも、朝暗いうちから廊
下敷居を俯向けに這わせて、拭掃除だ。鍋釜の下を焚かせる、水をくませる、味噌漉で豆....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
とび降りた。とび降りた当人はなんでもなかったが、天井から人が降ったのだから、その
下敷になった人はたまらない。一人が打ちどころが悪くて死んだということである。私の....