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下稽古
「下稽古〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下稽古の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
、近ごろは頼まれて、一|夜《よ》はざめに課長の所へ往《いっ》て、細君と妹に英語の
下稽古をしてやる、という。「いや、迷惑な」と言葉を足す。 と聞いて、お政にも似....
「先生への通信」より 著者:寺田寅彦
する下女を懲らすためにお菓子の中へ吐剤を入れておいた話も聞きました。スタルク嬢は
下稽古でおそくなってやって来ました。この人はいつでも忙しい忙しいといっています。....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
う、少しうつむいて、肱をついて、黙っているッて。呼ばれた番号の奴は災難だ。大きに
下稽古なんかして行かなかろうものなら、面くらって、(先生私には出来ません。)とい....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
をよく知っているのです。しかし、あなたも、絹高帽の扱いにだけは、相当慣れるための
下稽古が要ることでしょう。あの帽子は、置き場所に困る帽子です。だから、いよいよベ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
いた。学芸会に独唱をしたり劇に出たりした。その声が、りんりんとしており講堂の隅で
下稽古の時こっそりきいて夢中になってしまった。ラクダ色のセエータの下に真白い清潔....
「香奠」より 著者:豊島与志雄
です。」と私は勧めてみました。 「初めから通る通らないは眼中におかないで、来年の
下稽古のつもりで受けてみたら、通らなくっても残念じゃないし、通ったら一年もうかる....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、どうしたことだ?」 「芝居に行ってるのでしょう。」とルイザはおずおず言った。「
下稽古《したげいこ》がありますから。」 「芝居小屋は閉まっている。わしは今その前....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ァイフェルの代わりをした。音楽長は彼に目をつけていて、自分の代わりに時々管弦楽の
下稽古の指揮をやらして練習さした。また彼は自分の腕をもみがきつづけてゆかなければ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かった。彼は翌日、別れの言葉を告げることができなかった。彼はその時、ある音楽会の
下稽古《したげいこ》につかまっていたからである。しかしその次の日に、彼は都合をつ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
んでいた町から遠い所に宿を選んでいた。そして、初めて街路を散歩したとき、管絃楽の
下稽古《したげいこ》を指揮しに音楽会場へやって行かねばならなかったとき、パリーの....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を聞いてるのに、お前が一向返事もしねえのはもっともだ。予審のいやな十五、六分間の
下稽古だからな。それに、口をききさえしなけりゃあ、あまり大きな声を出しゃしねえか....
「少年・春」より 著者:竹久夢二
なさい」と言ってあなたはそとにあった熊手の柄を飛越えた。 それがお月様を飛越す
下稽古でした。 「けども坊やは曲馬師にはならないかも知れないの、きっと、ねえ母様....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
たもので、少しも一様ではありませんでした。また、中には美術学校入学の目的で、その
下稽古をするために一時私の弟子となった人もあり、こういう人は学校へ這入るのに都合....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
て、倒れた稲を起しにかかった。――健にはそれは見ていられなかった。 「
下稽古かも知れないど」 兵隊の泊った朝、由三は誰よりも先きに起きた。――吃驚し....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は白く塗られてある。その門の前へ出ましたが門前の所もやはり等級の低い僧侶が問答の
下稽古をする場所でなかなか広いものです。そこにも青々として楡、柳の類があって、そ....