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下級生
「下級生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下級生の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
遊泳演習の時には、それがほとんど毎晩の仕事であったように、「仲間」のものは左翼や
下級生の少年を襲うた。その晩も僕等は、坂田と一緒に、第四期生の寝室に押しかけた。....
「道標」より 著者:宮本百合子
て見て歩く用意をするようにというのが、手紙の眼目だった。つや子へ伸子は、女学校の
下級生の受けもち先生のように書いた。自分の身のまわりのことは母や小枝をたよりにし....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
という考えを、その学校の上級生の間にひろげたのであろう。上級生というものは普通は
下級生のことを大して精確に詮議はしないものだ。私は前に言ったが、あるいは言うべき....
「屁」より 著者:新美南吉
まるくらいだ。 石太郎が屁の名人であるゆえに、みんなはかれをけいべつしていた。
下級生でさえも、あいつ屁えこき虫と、公然指さしてわらった。それを聞いても、石太郎....
「燃ゆる頬」より 著者:堀辰雄
つの、「円盤投手《ディスカスヴェルフェル》」と云うのに少し似ていた。そしてそれが
下級生たちに彼を偶像化させていた。が、彼は誰に向っても、何時《いつ》も人を馬鹿に....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
足のふみ場もなくころがっているのはおおかた疎開家屋の跡片付に出ていた女学校の
下級生だが、顔から全身へかけての火傷や、赤チン、凝血、油薬、繃帯などのために汚穢....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
とりこ》にし、征服したのであった。ただ一つ彼には人と変わった性質があって、それが
下級生から上級生に至るまで、中学の全学級にわたって、彼をからかってやろう、という....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
には、ちっとも思えなかった。 「校風は愛と秩序によって保たれる。上級生は愛を以て
下級生に接するから、
下級生は秩序を重んじて上級生に十分の敬意を払ってもらいたい。....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
めずらしい顔だね。私は、また例の連中かと思っていたが。」 「はあ、実は、これから
下級生も少しずつ加えていただきたいと思って、つれて来たんです。」 大沢が、持っ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ように見えるせいか、「満月」という綽名をつけられており、同級生からばかりでなく、
下級生からも非常に親しまれている。馬田とこの二人とは白鳥会には関係がない。 校....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
身心を鍛えようと志している者との間のギャップを感じて来だした。彼等は私党を組んで
下級生を撲ったり、クラスの中で幅を効かした。そして試験の時にはカンニングをやった....
「明暗」より 著者:岡本かの子
唯一の女手として兄の面倒を見ていた。去年の暮、兄は鈴子という智子とは同じ女学校の
下級生を妻に迎えたので、どうやら今度は自分の結婚の番になった。 嫂の鈴子の兄は....
「私の先生」より 著者:林芙美子
。卒業写真に、私は黒木綿の紋付《もんつき》を着てうれしそうに写っているが、これは
下級生の紋付を借《か》り着《き》して行ったもので母もその当時は、卒業出来るのなら....
「澪標」より 著者:外村繁
野球部の委員になる。来年からA新聞の全国的な大会に出場できることになり、チームは
下級生中心に編成する。従って他校へ遠征する場合、私がチームを引率する恰好になる。....