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下総
「下総〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下総の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
十月と三月も続いて打ち通しました。そこで、表向きは足利時代の事になっていますが、
下総《しもうさ》の佐倉の一件を仕組んだのは誰でも知っているので、佐倉領のお百姓た....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ゃあならねえ。女を嚇かすのはおめえに限る。まあ、頼むよ」 四 お由は
下総《しもうさ》の松戸の生まれで、去年の三月からこの家に奉公して、今まで長年《ち....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「それはお熊という女で、年は十九、宿は堀江だそうだ」 「堀江とは何処ですね」 「
下総《しもうさ》の分だが、東葛飾《ひがしかつしか》だから江戸からは遠くねえ。まあ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るので、その方角を見定めるのはいよいよ困難であるが、ともかくも「御仕置例書」には
下総国《しもうさのくに》新石下村《しんいししたむら》とある。寛延元年九月十三日夜....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
年の暮に万歳が重ねて江戸へ下《くだ》ると、主《おも》に安房《あわ》上総《かずさ》
下総《しもうさ》から出て来る才蔵は約束の通りその定宿へたずねて行って、再び連れ立....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
午前一時)頃で、その晩のお駒の客は三人あったが、本部屋へはいったのは芝源助|町の
下総屋という呉服屋の番頭吉助で、かれは店者の習いとして夜なかに早帰りをしなければ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
、この九十九里の春の音である。幾千年の昔からこの春の音で打ちなだめられてきた上総
下総の人には、ほとんど沈痛な性質を欠いている。秋の声を知らない人に沈痛な趣味のあ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
られなかったのだ。 伊藤は最初からそのつもりで、家を出るとすぐ、赤ん坊を抱えて
下総の御宿へ行った。そこは、かつて彼女の友人の平塚らいちょうが行っていて、彼女に....
「春昼」より 著者:泉鏡花
なりました。 妙なもので、かえって遠国の衆の、参詣が多うございます。近くは上総
下総、遠い処は九州|西国あたりから、聞伝えて巡礼なさるのがあります処、この方たち....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
由兵衛も釣り込まれて神まいりを始めた。井戸屋の主人も神仏の信心を怠らず、わざわざ
下総の成田山に参詣して護摩を焚いてもらった。ありがたい守符のたぐいが神棚や仏壇に....
「虎」より 著者:岡本綺堂
「それから小半年はまず何事もなかったが、その年の十月、友蔵は女房のお常をつれて、
下総の成田山へ参詣に出かけた。もちろん今日と違うから、日帰りなぞは出来ない。その....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
いう女侠客がそれなのだ。 素より田舎の事とて泥臭いのは勿論だが、兎に角常陸から
下総、利根川を股に掛けての縄張りで、乾漢も掛価無しの千の数は揃うので有った。お鉄....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
らしく、草行まじりで、丁寧だけれども筆耕が辿々しい。第一、目録が目線であります。
下総が下綱だったり、蓮花が蓬の花だったり、鼻が阜になって、腹が榎に見える。らりる....
「迷信解」より 著者:井上円了
たれば、恐れ入りたる気色にてつれて帰るを覚えおる』といえり」また今一つの話は、「
下総の国山梨村大竜寺の長老、ある年|江湖を開きたるに、少し法門の上手なるによりて....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
かわり木賃宿代として日に十銭ずつくれる。こんどこそひとふんばりだと、私は業平橋の
下総屋という木賃に泊まって、大張切りで中屋に通った。そして片手間に横町のシンガー....