下賜[語句情報] »
下賜
「下賜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下賜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
ペエトル一世が、王女アンの結婚を祝う意味で、全国の町々に、このような小さい公園を
下賜《かし》せられた。この東洋の金魚も、王女アンの貴い玩具であったそうな。私はこ....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
。余は、上官に対する遺言書に、御身を妻と申告し置きたれば、余の所持金及び官よりの
下賜金は凡て、御身の所有となるべし。万之助殿と共に、幸福に暮さるべし。良縁あらば....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ルン・アル・ラシード(Harun al Raschid)は東ローマ皇帝に哲学書の
下賜を願った。その望みは快く聞き届けられたのでこの賢明な君主はこれらの書をことご....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ためにこんなものを用いて居た。 ◯天皇陛下御|宸念。忝くも金一千万円也を戦災者へ
下賜せらる。 ◯賀陽宮、山階宮、東久邇宮の三宮家も御全焼。 ◯明治神宮本殿、拝殿....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
の隣りに白い病衣をつけた傷痍軍人がのり合わせた。左脚が、太腿から切断されていた。
下賜の義足が入っているという大きな木箱を、日傭人足のような男がかついで乗りこんだ....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
、一般的なのだから、大阪人士のみの悪弊では無い。 東、吉原両飛行家には、銀盃を
下賜されるが、菊池寛の戯曲が、イギリスの一流作家より優れていても、木盃さえもらえ....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
示板に今日は成人教育プログラムともう一つの紙が貼られている。伯爵《アール》某々が
下賜された土地(ロンドン市中央よりほぼ一時間)小住宅とともに十五年年賦で分譲する....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
約五百万円と計算されていたが、後にはもっと多くなったことだろう。 畏き辺りの御
下賜や富豪の義捐金を加えたならば、恐らく一千万円に近くはないかと推定される。無論....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
が親しく訪れたという事や、露西亜《ロシア》の皇帝からは、ダイヤモンド入りの時計を
下賜《かし》されたという事や、いたる土地《ところ》の大歓迎のはなしや、ホテルの階....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
て、私の内でも、早晩郷居する事に極めて五十円貰った。それと父が家禄平均の際に別の
下賜金を貰ったのを合わせて、久米郡の梅本村へ少しばかりの土地を買って家屋を建築し....
「織成」より 著者:田中貢太郎
王者はそれを見て非常に悦んだ。 「これでこそ真の名士である。」 そこで柳は酒を
下賜せられた。時を移さず珍奇な肴が前に列べられた。王者が柳に何かいおうとしている....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ていろいろなその国の贈り物をしたりした。 朝廷からも高麗《こま》の相人へ多くの
下賜品があった。その評判から東宮の外戚の右大臣などは第二の皇子と高麗の相人との関....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
百ルピーあれば充分に行ける。」「いいえ私は私の持っているだけで沢山です。殿下の御
下賜金は辞退します」というと再三殿下はこれを受けよというて、左右に命じて金を出せ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
よりて受けたる心の傷を癒やすに急なること、わが貧しき領土の一部分を売りて、もって
下賜されたる金額を償わんとするに急なるになんぞ劣らん、黄金と土地は、それ卑俗に属....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
下に対し奉り、ある時のこと、御用係某は、殿下御染筆の数々のうち取り分け法隆寺に御
下賜のものの御出来栄えが、一段に御見事に拝される旨を言上した。すると、殿下は言下....