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「下部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
へあがり、雑沓《ざっとう》した仲店《なかみせ》を見渡すようになる。ただし大提灯の
下部だけは消え失せない。門の前に飛びかう無数の鳩《はと》。
....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
はそのためにこの何日か、煩悶《はんもん》に煩悶を重ねて参りました。どうかあなたの
下部《しもべ》、オルガンティノに、勇気と忍耐とを御授け下さい。――」
その時ふ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
間|定五郎《さだごろう》と云う小拾人《こじゅうにん》が、御番所《ごばんしょ》から
下部屋《しもべや》へ来る途中で発見した。そこで、すぐに御徒目付《おかちめつけ》へ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ると、まるで大きな南京豆《ナンキンまめ》を縦にしたような形をしていた。そしてその
下部や胴中から、細い肢や手のようなものが出ていた。これは例の怪物が潜水服を着た姿....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
ると姉に思わせるために、頭を枕につけていながらも、口のうちでぐどぐどいうている。
下部屋の戸ががらり勢いよくあく音がして、まもなく庭場の雨戸ががらがら二、三枚ずつ....
「振動魔」より 著者:海野十三
けで、また一面において柿丘の病状は第三期に近く右肺の第一葉をすっかり蝕まれ、その
下部にある第二葉の半分ばかりを結核菌に喰いあらされているところだったので、若しも....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。 ◯荒木夫人、田中君を養子に迎える件を白紙に戻して、胃潰瘍をなおすために、甲州
下部温泉へ向う。 十一月十八日 ◯岡東弥生さん、飯田氏へ嫁ぎたり。 ◯朝子育郎....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
くそれは、その怪物が胸から肩の方まで出したように思われた。しかしその怪魚の身体の
下部はどれくらい長いのか、どんな形になっているのか分からないので、胸までのり出し....
「海底都市」より 著者:海野十三
て一|区画《くかく》ずつ出来上ると、こんどは排水《はいすい》作業をやります。壁の
下部に排水|孔《こう》がありますから、そこから海水を押出すのです。ああここに工事....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
海へとびこんで下さい。本艇は、さきほど暴風雨中を無理な飛行をしましたため、胴体の
下部数箇所にさけ目ができました。修理が間にあわず、波があらいので、沈没はまぬかれ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
とを命じた。一人の奥さんの指から、ルビーの指環が借りられ、それを使って、硝子壜の
下部に小さな傷をつけた。それから登山隊の連中から蝋燭が借りられた。灯をつけると、....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
顔も見えた。他に隣の鄒七嫂や本当の本家の趙白眼、趙司晨などもいた。 若奥さんは
下部屋からちょうど呉媽を引張り出して来たところで 「お前はよそから来た者だ……自....
「三人の師」より 著者:上村松園
もれんおちの唐紙を数枚かさねて置いてある。 先生はそこへ坐られると、上の一枚に
下部から一気呵成に岩や木や水や雲といったものをどんどんと描いていかれる。 水を....
「キド効果」より 著者:海野十三
ちるが早いか、ザクリとやってしまったのだった。パッと飛び散る血潮が車輪から車体の
下部から周囲一面を真赤に染めた。 さてこれは本来ならば、大した問題にもならず、....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
同上 八十銭 まだ他にも気のきいた名前の茶銘が記されてあったが
下部が裂けていて値段は判明しない。 今の玉露の値と比較すると問題にならぬほど安....