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不体裁
「不体裁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不体裁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ーブーやっている。人も相当に乗っている。客種はズッと落ちる。 あんまりこれでは
不体裁な上に収支相償わぬからと、市で廃止しかけたら、運転手連がストライキ……では....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
建物といい、設備といい、ほとんど今日の少年または青年諸君の想像し得られないような
不体裁のものであった。 ひと口に麹町小学校出身者と云いながら、巌谷小波氏やわた....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
取次をせんか、ずか/\と無闇に入って来て驚きましたわな」 又「なにさ、僕が斯様な
不体裁な姿でまいったゆえ、君の所の雇人奴が大きに驚き、銭貰いかと思い、怪しからん....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
、プラタナスの木株が植え込まれ、その上に四五脚の広告ベンチさえ曝されていて、この
不体裁な大通りの致命的な欠陥を、その工夫が危く救いあげていた。この設計技師の苦心....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
ならないためでありますぞ。金博士の設計になるものが、未だ曾て、動かなかったという
不体裁な話を聞いたことがない。主席、あなたのその態度が改められない以上、あなたは....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
そこへ、リット少将お気に入りのスミス中尉が、姿をあらわした。 「閣下、さきほどは
不体裁なところをお目にかけまして申しわけありません」 「おおスミス中尉か。君は武....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
は学資もなしに、無鉄砲に国を出て、行処のなさに、その頃、ある一団の、取留めのない
不体裁なその日ぐらしの人たちの世話になって、辛うじて雨露を凌いでいた。 その人....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
人でないと駄目だとは一般の人のよく言う事だ、そして日本の油絵に現れた女の形を見て
不体裁だといって笑いたがるのだ。それでは、笑う本人は西洋人の女に恋をしたのかとい....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
んなところにいるのか?」と弁護士は気むずかしく言った。「大そう不しだらで、大そう
不体裁だ。御主人が見られたら機嫌を悪くなさるぞ。」 「みんな怖がっているのでして....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
こにおいてか勢い被雇人と雇主との間が甚だ無責任で、無礼で乱暴であり、万事に不都合
不体裁なことがしばしばあることしきりに非難するが、これもつまり雇主と被雇人とが方....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
千七百八十年においてさえ、古風な場所であった。それはごく狭くて、ごく暗くて、ごく
不体裁で、ごく勝手が悪かった。その上に、その商社の社員たちがその狭いのを誇りとし....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
引上げに見えました。 その態度の横柄な事といったら全く言い様がありません。余り
不体裁なので親類から借金して新しく入れた表のガラス戸をじろ/\見ていましたが、入....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
らり顛倒、手桶枕に立てかけありし張物板に、我知らず一足二足踏みかけて踏み覆したる
不体裁さ。 尻餅ついて驚くところを、狐憑きめ忌々しい、と駄力ばかりは近江のお兼....
「頸の上のアンナ」より 著者:神西清
料理女のように粗野な士官夫人たちがひと間に寄り合って、自分たちの御面相にも劣らず
不体裁で悪趣味な色々の蔭口がはじまるのであった。 或る晩のこと、モデスト・アレ....
「鮎を食う」より 著者:北大路魯山人
、尾鰭につけた化粧塩が、全身の脂のために、じくじく滲んで、黄色味を呈し、化粧塩を
不体裁にするようになるくらいでないと、ほんものではない。 かくて、化粧塩に、そ....