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不例
「不例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不例の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
そばすでしょうにね。 僧二 お師匠様もだいぶお年を召しましたね。 僧一 今度の御
不例は大事ありますまいか。 僧二 いいえ、ほんのお風を召したばかりでございます。....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
、へえ何ういう事が御当家さまのお為になりますので」 大「他でもないが上が長らく御
不例でな、お医者も種々手を尽されたが、遠からずと云う程の御重症である」 源「へえ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
旅の客もある。人々は尾州藩の方から伝達された左の掲示の前に立った。 「公方様、御
不例御座遊ばされ候ところ、御養生かなわせられず、去る二十日|卯の上刻、大坂表にお....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
明治四十五年七月二十一日。
日曜だが、起きぬけに二時間の芝苅。
天皇陛下|御
不例の発表があった。わざ/\発表がある程だ。御重態の程も察せられる。
真黒い雲....
「堺事件」より 著者:森鴎外
があるから承れ。抑々この度の事件では、お上御両所共非常な御心痛である。太守様は御
不例の所を、押して長髪のまま大阪へお越になり、直ちにフランス軍艦へ御挨拶にお出に....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
熱情的な口調になって、 「そこで、われわれは、機先を制した。……ステファン五世の
不例を口実にして、機動演習の延期を命令し同時に軍司令部と参謀本部の方略的乖離を計....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
て自由劇場第六回公演。狂言は「道成寺」「タンタヂールの死」。 ○七月、明治天皇御
不例に付き、各劇場は二十日頃より相前後して休場。....
「三国志」より 著者:吉川英治
つもりで聞いて欲しい」と、前提し、厳粛なる口調で、次のように述べた。 「天子、ご
不例久しきにわたっておったが、今日ついに、嘉徳殿において、崩御あそばされた」 「....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
鞍の二人へ言った。 「やあ、先駈け御免。……お二た方、ごゆるりと」 ――執権御
不例 と一般にまで、高時の病が公にされたのは、かなり日を経てからだった。 な....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
はいられまい」 「いやまだ、お急ぎにはおよびません」 「なんで」 「またも帝のご
不例か、前日の疲れか、同勢は今朝まだ有年の山寺を出てはおりませぬ」 「はてな?」....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
言った。 「さればちと旅疲れで、帰島以来、引き籠っておりました。きけばお上にも御
不例とか」 「いや、お熱もさがって、今日はややおよろしい方なのです」 「おかぜで....