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「不信心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不信心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
を、下《した》を、 おくさまのへやで、 じじいにであった、 そのじじいどうした、不信心《ぶしんじん》ないやなやつ、 そこで、そいつの左の足をすくって、 すってん....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
をあらためて訊いた。 「おまえの家では何かの神を祭っているか。」 「いえ、一向に不信心でございまして、なんの神ほとけも祭っておりません。」 「どうも不思議だな。....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
墓参をいたしたいと思いますが、屋敷家業というものは体が自由になりませんので、つい不信心になります」 和「お忙しいお勤めではなか/\寺詣りをなさるお暇はないて、....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
衛門は気軽に、なんだ、そんな事は何でもない、こちらの宗旨を変えたらいい、家は代々不信心だから浄土宗だって法華宗だってかまわないんだ、と言って、にわかに総の長い珠....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
と鞭撻を感ずるのであった。神社や寺院の前に立つ時に何かしら名状のできないある物が不信心な自分の胸に流れ込むと同じように、これらの書物の中から流れ出る一種の空気の....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
いても間に合いますわ。和尚さんに手伝って三方の上へ重ねました時、つい、それまでは不信心な、何にも知らずにおりました。子育ての慈愛をなさいます、五月帯のわけを聞き....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
なく海へはいって行くってね、どうですかねグリゴリイ・ワシーリエヴィッチ、わたしが不信心者で、あなたがひっきりなしにがみがみわたしをどなりつけなさるほど、立派な信....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
僧侶はうなだれた彼の頸で、うなずいて見せてから言った。 「御もっともじゃ、近代の不信心者共は、何かと言うと彼等の理性に訴える。だがあの何億という星の世界を見つめ....
白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
って、ゆう飯を食った後に散歩ながらぶらぶら行ってみることになったのですから、甚だ不信心の参詣者というべきでした。今夜は初酉だそうですが、天気がいいせいか頗る繁昌....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
た。言葉で世界を改造している、また天に攀じ登るためのバベルの骨牌塔★を築いている不信心な哲学者たちは、モンセーニュールによって招集されたこの驚歎すべき会合で、金....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
かりでなく、もしトルストイに死なれたら自分の生活には大きな穴が明くだろう、自分は不信心者だが、ほかのどんな信仰よりあの人の信仰が一ばん身近に感じられると、すなお....
麦の芽」より 著者:徳永直
麦の芽を掻き起してやりながら麦の芽にあやまった。 善ニョムさんは、老人のわりに不信心家だが、作物に対しては誰よりも熱心な信心家だった。雲が破けて、陽光が畑いち....
富籤」より 著者:神西清
ついその気になって番号を上から下へと指で追って行った。するとたちまち、まるで彼の不信心を嘲笑うかのように、九四九九という数字が彼の両眼に跳びついて来た。彼はもう....
」より 著者:神西清
開と無知の現われだというので信者もお嫌い、かと思うと信仰も理想もないからといって不信心者もお嫌いですし、旧弊で保守主義だといって老人もお嫌い、自由思想だといって....
かもめ」より 著者:神西清
信じる人だけです。自分の罪ぶかさが怖くなるのです。ところがあなたは、まず第一に、不信心者ですね。第二に――どんな罪がおありですかな? あなたは二十五年、司法省に....