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不可能
「不可能〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不可能の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
いよく》の莫迦莫迦《ばかばか》しい所以《ゆえん》を刻《きざ》みつけてしまうことは
不可能だからである。……
保吉は一人になった後《のち》、もう一本バットに火をつ....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
廃学を計画した。けれどもこの貧困の脅威はその度に薄暗い将来を示し、無造作に実行を
不可能にした。彼は勿論学校を憎んだ。殊に拘束の多い中学を憎んだ。如何に門衛の喇叭....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
うとすればまず旅に出なければならない。しかし当てもない旅に出るのは現在の伝吉には
不可能である。伝吉は烈しい絶望の余り、だんだん遊蕩《ゆうとう》に染まり出した。「....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ると、攀《よ》じ難い峯《みね》の頂を窮め、越え難い海の浪《なみ》を渡り――云わば
不可能を可能にする夢を見ることがございます。そう云う夢を見ている時程、空恐しいこ....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
当時の私の容子《ようす》を話して貰う事が出来たでございましょう。しかし勿論それは
不可能な事でございます。ただ、確かに覚えているのは、その時私がはげしい眩暈《めま....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
《くつたび》をはいているにもせよ、この脚で日本間を歩かせられるのはとうてい俺には
不可能である。……
「九月×日 俺は今日道具屋にダブル・ベッドを売り払った。この....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
常に多い。自分がそれをことごとく読破すると云う事は、少くとも日本にいる限り、全く
不可能な事である。そこで、自分はとうとう、この疑問も結局答えられる事がないのかと....
「星座」より 著者:有島武郎
まと》め上げた項式をいよいよ一つに結び合せようとする段になって、どうしてもそれが
不可能であるのを発見してしまった。
「畜生」
思わず渡瀬は鉛筆を紙の上にたたき....
「想片」より 著者:有島武郎
るか、一つは第四階級に投じて融け込もうと勉《つと》めるか。衝動の醇化ということが
不可能であるをもって、この二つに一つのいずれかを選ぶほかはない。私はブルジョア階....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の上君の内部生活を忖度したり揣摩したりするのは僕のなしうるところではない。それは
不可能であるばかりでなく、君を涜すと同時に僕自身を涜す事だ。君の談話や手紙を総合....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
うまいと思う。知ることは出来ない。が、知ろうとは欲する。人は生れると直ちにこの「
不可能」と「欲求」との間にさいなまれる。
不可能であるという理由で私は欲求を抛つこ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
った具合に、随分まちまちに入り乱れて居ります。従ってその全部を公開することは到底
不可能で、私としては、ただその中から、心霊的に観て参考になりそうな個所だけを、成....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
い。そは霊性の中に織り込まれたる綾であり、模様であり、両者を切り離すことは、到底
不可能である。就中畏るべきは習癖の惰力である。習癖は深く魂の中に喰い入りて、しば....
「初雪」より 著者:秋田滋
を片田舎のパルヴィールに据えつけることは、彼には、魔法の石を見つけだすぐらいに、
不可能なことだと思われたのである。 ある日、良人は用事があってルーアンまで行っ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
は終ったのであります。もはや多数党としての権利を主張し、その責任をとらんとしても
不可能であります。自由党が多数党としての資格を失っている以上、内閣が退陣をするこ....