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不合格
「不合格〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不合格の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
さんはどうなさったの」
「わたしまだ猶予中ですが検査を受けたってきっとだめです。
不合格のような健康を持つと、わたし軍隊生活のできるような人がうらやましくってなり....
「生きている腸」より 著者:海野十三
いうことをモットーにしているのによる。されば入学以来七年もかかっているのに、まだ
不合格の課目が五つほど残っていた。 彼は、学校に出かけることは殆どなく、たいが....
「振動魔」より 著者:海野十三
私は家宅捜査をさせて頂いて、振動魔の貴方が、計算せられた紙ぎれや、また柿丘氏には
不合格になったと思わせた生命保険に、貴方が莫大な保険金を契約して、柿丘氏を殺した....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
った。「こいつを入れとこう」 「それは駄目です」 柿色の花びらというのは、実は
不合格にすべきものだった。それは蝋紙の黄の上に、間違って桃色が二|重刷になったも....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
た。ある日、美穂子の兄からめずらしくはがきが届いた。かれは士官学校を志願したが、
不合格で、今では一年志願兵になって、麻布の留守師団にいた。「十中八九は戦地におも....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
は淘汰《とうた》して他に転ずるかあるいはまた前に述べたこともあるとおり、かくして
不合格になったものを仮想的第二次前句と見立ててこれに対する付け句を求め、それでも....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
たことに変りはなく、監督官庁の役人は金次第で、あとは表面の帳面ヅラを合せておけば
不合格品OKだ。 そのくせ新聞は一億一心、愛国の至情全土に溢れているようなこと....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
もまた兄の赴任に随いて小倉へ行った。 鶴見は兵役関係で父の郷里の本籍地へ行き、
不合格を言い渡されてからもなお滞留していた。それから足掛け三年もぐずぐずしていた....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
者 三月にはいると、まもなく中学校の入学試験だった。次郎たちの学校からは、昨年
不合格だった源次たちの仲間を加えて、都合十五名が願書を提出した。 毎年の例で、....
「体格検査」より 著者:小酒井不木
格しなかったか、ききたくてなりませんでした。 で、私は、お差支えがなかったら、
不合格になられた顛末をお話し下さるように懇望しました。 「そうですねえ」と藤岡さ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ない中央の学校へ受験に行くというのを案じたのでしたが、すぐに独逸から返事が来て、
不合格でも心配するなとあったので、気が楽になりました。 幸に入学しましたが、入....
「米」より 著者:犬田卯
女は胸を落ちつけ、そしてはっきりと答えたつもりだった。 「はい、あの、六俵半……
不合格も合せれば、ざっと七俵はございます。」 「え、四俵――」 「七俵って言った....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
るに永見は首尾よく陸軍の試験に合格したが、二葉亭はその頃からの強度の近視眼のため
不合格となった。(永見はその後参謀部の有数な秀才と歌われていたが、惜しい事に大尉....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
た。 二葉亭は児供の時は陸軍大将を理想として士官学校を志願までした。不幸にして
不合格となったので、軍人を断念して外交方面へ方向を転じたが、学校が思うようになら....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
それでも皆丈夫で、医者は一人もいないが病人もない。奈良田でも湯島でも、徴兵検査に
不合格は殆どないと誇っている。 牛を知らぬ、馬を知らぬ、人力車、馬車、自動車、....