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不如帰
「不如帰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不如帰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
の茶ぶ――机の上には、これも余り新しくない西洋|綴《とじ》の書物が並んでいる。「
不如帰《ほととぎす》」「藤村《とうそん》詩集」「松井須磨子《まついすまこ》の一生....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
にしていた。そこで、登坂と僕とが一策を案じて、そのいやがるのを無理押しつけに、『
不如帰』を借りて来て読ました。先生、最初の間はむずかしそうな顔をしてページをめく....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
不如帰が百版になるので、校正かたがた久しぶりに読んで見た。お坊っちゃん小説である....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
之《しかのみならず》、新聞小説も漸く盛んになり、 恋愛物としては、 蘆花の「
不如帰」が著され、 紅葉山人の「金色夜叉」が明治三十年に出でて、世に喧伝され、....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
、柳葉、春葉が入ってきたまま、通俗小説は、来なくなってしまった。「金色夜叉」や「
不如帰」を読んだのは、遥かに後であった。 この貸本屋一件が、転じて、図書館行に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だんだんに竜之助の身を圧《お》して来ます。 御祈祷鳥がまたホーホーと鳴く。 「
不如帰《ほととぎす》ではないかしら」 お浜はわざと身を横にして杉の木立を仰ぎま....
「生ける人形」より 著者:寺田寅彦
なれないうちは少しおかしくても、それはかまわない。百年の後には「金色夜叉」でも「
不如帰」でもやはり古典になってしまうであろう、義太夫音楽でも時とともに少しずつそ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ロオマ字となり、漢字となり、時には大入道の頭になったりした。 ちょうどその頃『
不如帰』が出版せられて、大層評判が立っていたので、話はおのずとその方へ向いていっ....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
満ち充ちて役者に不足はなかったのだが脚本に全く欠乏していたのである、というのは、
不如帰《ほととぎす》でもなし、乳姉妹でもなし、魔風恋風でもなし、新派のやるべきも....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
だりして暮せって」 「小説を読みますか」 「読みますわ、少しは」 「金色夜叉や、
不如帰読みましたか」 「ええ」 それから小説の話をしたが、本当はあまり小説を読....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
された。 第三章 日清戦争に関連して ―独歩の「愛弟通信」と蘆花の「
不如帰」 国木田独歩の「愛弟通信」は、さきにもちょっと触れたように、日清戦争に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
るなり。鶯声を聞きて「法華経となく」と思えば法華経となりて聞こえ、鵑声を聞きて「
不如帰去となく」と思えば
不如帰去となりて聞こゆるなり。また、夜中、形色の判然せざ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
り。鶯声を聞きて「法華経となく」と思えば「法華経」となりて聞こえ、鵑声を聞きて「
不如帰去となく」と思えば「
不如帰去」となりて聞こゆるものなり。また、夜中形色の判....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
田三崎町の改良座より出火、全焼。 ○四月、本郷座にて藤沢浅二郎が徳冨蘆花の小説「
不如帰」を初めて脚色上演。大入りを占む。 ○五月、大阪より高砂屋福助父子上京して....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
っていたんじゃァお客が来なくなったんで、いまのあの歌右衛門さんや幸四郎さんが、『
不如帰』や『乳姉妹』をなすったってこと。――つまりはそれだって、そういう旧派の芝....