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「不安の文学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不安の文学の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、新興宗教はインテリの不安につけ入ったものだと云っていいかも知れない。そうすれば不安の文学とか不安の思想とかいうものも、一種の新興宗教に数えることが出来て便利で....
今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
嘲的になった自己の内部に十九世紀のリアリストたちの情熱すら抱き得ない有様である。不安の文学という霧がこの渾沌から湧き上った。時代の知性の特色は帰趨を失った知識人....
一九三四年度におけるブルジョア文学の動向」より 著者:宮本百合子
化し、作家としての彼らの生活までを改革の方向に向わせるような実践的な努力はせず、不安の文学の手本をフランスに求めた。そして、かつて動揺していた時代のアンドレ・ジ....
昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
漫し、その空虚の中で何かを捉えようとする焦燥は激しく自覚された。そして、ここから不安の文学という名が立ち現れて来たのであった。 不安の文学は、当時知識人にとっ....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
流行して内田百間の「百鬼園随筆」、森田たまの「もめん随筆」などが盛んに流行した。不安の文学という声に添うて現れた現代文学におけるこの随筆流行、随筆的傾向の擡頭は....
婦人作家」より 著者:宮本百合子
「純文学」の分野にも、はげしい混乱と沈滞をおこした。三木清によってシェストフの「不安の文学」が語られ、やがて「不安の文学」にあきたらない小松清、舟橋聖一などの人....
戦争はわたしたちからすべてを奪う」より 著者:宮本百合子
ルジョア》文学――も、自身のうちに発展の可能を見出せなくなって来た。その結果、「不安の文学」という流行がおこり、つづいて「古典を学べ」という流行が生じて、バルザ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
を予め注意しておこう)を充たすべき或る尤もらしいものでさえあればいいので、例えば不安の文学とか(之は思想の無内容そのものを無理に内容化したものだ)、現実とか(何....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
。大乗起信論を紹介したり、西田哲学を再びかつぎ始めたり、人間学主義を益々徹底して不安の文学を唱え始めたりする。その頃は又丁度、世間でもそういう時代が訪れて来たの....
読書遍歴」より 著者:三木清
った。特に氏によって私は当時の多くのドイツの青年をとらえていたあの不安の哲学とか不安の文学の中へ連れて行かれた。私もニーチェやキェルケゴールなどを愛読するように....