[文章言葉図書館:β版]いろいろな文章の書き方・表現候補、言葉（熟語・慣用句）などの使い方や各種文章での使われ方を検索調べ。
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には、腰にさしている笛を出して、独りでその音《ね》を楽しんでいました。するとまた不思議なことには、どんな鳥獣《とりけもの》や草木《くさき》でも、笛の面白さはわか....

のは、今でも海が鳴っているらしい。 房子はしばらく立ち続けていた。すると次第に不思議な感覚が、彼女の心に目ざめて来た。それは誰かが後にいて、じっとその視線を彼....

は何度となく、すでに細君の従弟だと云う以上、芝居で挨拶を交すくらいな事は、さらに不思議でも何でもないじゃないかと、こう理性に訴えて、出来るだけその男に接近しよう....

げ腰をしたなり、二三メエトル隔たった向こうに僕を振り返って見ているのです。それは不思議でもなんでもありません。しかし僕に意外だったのは河童の体《からだ》の色のこ....

て貰おうと思うのはそののろけ話さ。どうせのろけだから、面白い事はない。 あれは不思議だね。夢の話と色恋の話くらい、聞いていてつまらないものはない。 （そこで自....

げずにいたら、――いや、もうおぎんは顔を挙げた。しかも涙に溢《あふ》れた眼には、不思議な光を宿しながら、じっと彼を見守っている。この眼の奥に閃《ひらめ》いている....

です。それでも、近所の評判は、その丁稚《でっち》の方が好《よ》いと云うのだから、不思議でしょう。そのほかまだその通町《とおりちょう》三丁目にも一つ、新麹町《しん....

、剛情に姉と一本の花簪を奪い合った。しかし頭のどこかには、実母のない姉の心もちが不思議なくらい鮮《あざやか》に映《うつ》っているような気がしながら。―― 慎太....

この通り、――彼は脚を早めるが早いか、思わずあっと大声を出した。大声を出したのも不思議ではない。折り目の正しい白ズボンに白靴《しろぐつ》をはいた彼の脚は窓からは....

おが》みなれた、端厳微妙《たんごんみみょう》の御顔でございますが、それを見ると、不思議にもまた耳もとで、『その男の云う事を聞くがよい。』と、誰だか云うような気が....

した。これには勇み立った遠藤も、さすがに胆をひしがれたのでしょう、ちょいとの間は不思議そうに、あたりを見廻していましたが、忽ち又勇気をとり直すと、 「魔法使め」....

ところを突止めることは出来ないので、そうした類いの自殺者に対しては、ただ漠然と「不思議な」という言葉が使われるのだ。 そうした「動機もなく我とわが生命を断った....

後には、やや保守党に傾いた意見を懐いておったらしい。 ファラデーのような人で、不思議に思われるのは、博愛事業にも関係しなかったことである。もちろん個人としての....

、冷たい、動かない、考えることもしない一塊りの肉にほかならないと思うのは、必ずや不思議な、心地よい快楽であろう。 八月五日―― 一生涯を通して、人を裁き、判....

した。お神さんは、急に自分が偉い人間にでもなったような自慢らしい気持がするので、不思議に思われる位でした。 太郎右衛門も太郎右衛門で、自分に抱かれて眠っている....

「不思議」を含む文書を検索し、「不思議」の前後文章を表示しているので、「不思議」が文中でどのように使われているか見る事ができ、使い方の参考になるかもしれません。全文をご覧になりたい場合は青空文庫様のHPで見る事が出来ます。