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不成績
「不成績〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不成績の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
読書の時間を多くすると云うような傾きもあった。教え方は大体に厳重で、怠ける生徒や
不成績の生徒はあたまから叱り付けられた。時には竹の教鞭で背中を引っぱたかれた。癇....
「黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
わせてもらいに来る赤島哲也という青年が居た。富豪赤島鉄平の長男で大学生であったが
不成績で落第ばかりしていた。その代り尺八はかなり吹ける方で自分では非常な天才のつ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
で糸を牽《ひ》かれて起った一揆《いっき》の為に大に手古摺《てこず》らされて困った
不成績を示した男である。又氏郷は相縁《あいえん》奇縁というものであろう、秀吉に取....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
もあった、とくにかれの心を悲しませるものは小学校時代にいつも先生にしかられていた
不成績の子が、りっぱな中学生の服装で雑嚢を肩にかけ徽章のついた帽子を輝かして行く....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
て堪らない、金のためなら何でもするという御人のくせに、御目当の金の蔓、しかし営業
不成績をあきらめて、ノブちゃんの純情な性質の方をいたわった。 「しかしノブちゃん....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
の利くものではない。註文の時間に後れるとか間に合わせの品が出来るとかして、とかく
不成績に終り、その上店売の製品には手がまわらなくて、せっかく出向いて来て下さった....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
なわち月曜日は、動物の月曜病と同じく、一種の遊びぐせがついて仕事に身が入らず甚だ
不成績である。また休暇なき工場に養われた工女は、もし怠って役員から発見されれば、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
気ぬけがしたようなふうだった。 彼にとって何よりもつらかったのは、正木に帰って
不成績を報告することだった。で、万一に望みをかけて、及第の発表をまって帰ろうかと....
「九段」より 著者:坂口安吾
しいものはなかったが、塚田にうち負かされて名人位を落ちた直後の一年はサンタンたる
不成績であった。木村ほどの豪の者でもそうだ。塚田は名人位を失ってのち、いまだに混....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
塚田に敗れて名人位を失ったときは、敗れつつも傲慢であった。その後の彼が順位戦等で
不成績であった時も、十年不敗の昔の殻をすてきれぬ傲慢さが彼の実力を封じていたのだ....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
しかし、指導の拘束から解放された娘には、朝から鈎に殆ど掛からぬといってよいほどの
不成績である。ときたま掛かることがあっても、ザラ場の勾配のある瀬では出足が伴わぬ....
「愚かな男の話」より 著者:岡本かの子
そしたら壁は腐った」 以上二話とも、あまり意気込んで程度を越した考えは、却って
不成績を招くという道理の譬え話になるようである。 ○ 「或るところ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
て進歩しているのか。わたしは少しくその判断に苦しんだ。 そういうわけで、初演が
不成績であったためか、団十郎の「向井将監」はその後ふたたび舞台にあらわれることを....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
順序であります。 もし、この順序をあやふやにしたり、自分の軽挙を恨み、眼の前の
不成績を取り戻す努力は一向お留守になります。 反対に、これがもし、充分手を尽し....