不敵者[語句情報] » 不敵者

「不敵者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不敵者の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
のだ。何十何百の、捕り方に囲まれても、一度も周章《うろ》たえたことのないような、不敵者の彼だった。 ――こいつあ、一通りでねえ、代物《しろもの》だぞ! と、....
斬られたさに」より 著者:夢野久作
そのお久美と申しまするは、まだ二十歳かそこらの美形と承りましたが、世にも珍らしい不敵者で、この評判を承りますると殊の外気の毒がりまして、お相手のお名前は妾が存じ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ただくべき覚えなきにより、手向い致す心もござらぬ」 「言い逃れを致さんとするか、不敵者」 「これは理不尽《りふじん》な」 兵馬の言いわけは聞き入れられませんで....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を貪っていたところを、思いがけなく、息もつかせずにこの梁上床下の天才を襲いかけた不敵者がありました。しゅうーしゅうーっと鳴りを立てて、七兵衛が甘睡の枕許に、鼠花....
三国志」より 著者:吉川英治
「曹洪、曹洪。あれは誰だ。まるで無人の境を行くように、わが陣地を駆け破って通る不敵者は?」 と、早口に訊ねた。 曹洪を始め、そのほか群将もみな手を眉にかざ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
なきようにいたしまする。――なれど、たくさんな押込め人のうちには、やぶれかぶれな不敵者もあって、警固の武士どもを顎で使い、われらの叱咤も、セセラ笑って、一こう始....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ておくことにした。 文学的信念が小説にはないからだろうと。友よ、笑う勿れ。この不敵者にも、多分な臆病がある。 大衆は大智識であるからである。 それと、自分....