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不断
「不断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不断の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
めいしゅう》の時に及んで、たちまち阿鼻叫喚《あびきょうかん》の地獄に堕《お》ち、
不断の業火《ごうか》に皮肉を焼かれて、尽未来《じんみらい》まで吠え居ろうぞ。まし....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
わずに、泡を吐き吐き駈けつづけている。
だからもし運命が許したら、何小二はこの
不断の呻吟《しんぎん》の中に、自分の不幸を上天に訴えながら、あの銅《あかがね》の....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ひらめ》きを持っているのですよ。彼の目は一塊《いっかい》の炭火《すみび》のように
不断の熱を孕《はら》んでいる。――そう云う目をしているのですよ。
主筆 天才は....
「星座」より 著者:有島武郎
ら》のはいった蓋物《ふたもの》とが据えられて、父は器用な手酌で酒を飲んだ。しかし
不断ならば、盃を取った場合に父の口から繰りだされるはずの「いやどうも」という言葉....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
って成就したのを経験しているから。しかし人間そのものの向上がどれ程彼女――人間の
不断の無視にかかわらず――によって運ばれたかを知っているから。 けれども私は暗....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
らにとってそれは何らの興味もないことである。宇宙というものについて、あるいはその
不断の進展について、何らかの考察をしてみるというようなこともなければまたこの地球....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
う如く、世界の政治的統一は決して一挙に行なわれるのではなく、人類の文明は、すべて
不断の発展を遂げるのである。しかし文明の発展には時に急湍がある。われらは最終戦争....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
と言が途絶えた。…… 「今しがたも、な、他家のお座敷、隅の方に坐っていました。
不断ではない、兵隊さんの送別会、大陽気に騒ぐのに、芸のないものは置かん、衣服を脱....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
所、河童の皿にぴちゃぴちゃと水を溜めて、其処を、干潟に取り残された小魚の泳ぐのが
不断であるから、村の小児が袖を結って水悪戯に掻き廻す。……やどかりも、うようよい....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
がいい。たしなみの楽の故に歌口をしめすのが、つい癖になって出たのである。且つその
不断の特異な好みは、歯を染めているので分る。女は気味が悪かろうが、そんなことは一....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
も知れぬ。で、止むを得ないから、われ等は多くの中で、一番ましな人物を選び、これに
不断の薫陶を加えつつ、曲りなりにも所期の仕事を遂行せんと覚悟するに至ったのである....
「墓」より 著者:秋田滋
たのでした。人間がその一生を通じて希望というものに向けて放っている、あの漠とした
不断の叫び、その声に「おう」と応える声のように、彼女はわたくしの前にその姿を現わ....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
ば、すべて閲し来った事の意義が分かる。自己が分かる。フレンチという自己が分かる。
不断のように、我身の周囲に行われている、忙わしい、騒がしい、一切の生活が分かる。....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
の運営の為東奔西走しつつあるのであるが、よく人は私を「まあまあ居士」だとか「優柔
不断」だとか「小心」だとか「消極的」だとか、いろいろ批評されているが、およそ大衆....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
国守備中に、箕作博士の『西洋史講話』を読んで植え付けられたこの点に関する興味が、
不断に私の思索に影響を与えつつあったのである。 ただ、箕作博士の所論もマハン鵜....