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「不浄役人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不浄役人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。義によってせっかく逐電させようと思いたったわれわれ三人じゃ。きさまこそ、たかが不浄役人の分際で、直参旗本を見くびると命がないぞッ」 おろかなところへ旗本風を....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
した態度、何か尋ねたら、お直参であるのを唯一の武器にふりかざして、頭からこちらを不浄役人扱いしかねまじい不遜《ふそん》な節々がじゅうぶんにうかがわれました。 ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「下っぱならどうだというんだ。これみよがしに十手をふりまわしているが、うぬア、不浄役人の下っぱか!」 「野郎。ぬかしたな! 不浄役人の下っぱたアどなたさまに向....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
きりゃがったんですよ。ご禁裏さまから位をいただいた鈴原|※校《けんぎょう》じゃ。不浄役人ふぜいに調べをうける覚えはない、下がれッとぬかしやがったんでね。くやしか....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
・(二)・(五)の質問を忘れたのかい。それに、あのリシュリュウみたいな実権者は、不浄役人どもに黒死館の心臓を窺わせまいとしている。だからさ、あの男が鎮静注射から....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
にぽんと叩き撥ねて、あがり框に腰を下ろした。 三十一、二。浅黒い顔の、いかにも不浄役人と言った、眼のぎょろりとして鼻の鋭い侍だ。 「ようこそじゃあねえぜ。」と....
丹下左膳」より 著者:林不忘
な。なに、おおかたそんなところと、ちょっとかまを掛けたんだが、なあ丹下、江戸中の不浄役人がかぎまわっている今評判の逆|袈裟《けさ》がけの闇斬り……南町の奉行は、....
丹下左膳」より 著者:林不忘
す亀背の肩をいからせて、つめよりながら、 「そういえば、貴殿は大岡殿であったな。不浄役人に、この羽織をけがされたとあっては、愚楽、めったに引きさがるわけにはゆき....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
たが、「南町奉行配下の与力鹿間紋十郎と申す者、して方々のご身分は?」 「ははあ、不浄役人か」紋十郎の問いには答えず、侮ったように呟いたが、 「不浄役人のその方達....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
たわ、代りに首は斬られるわ……なら、喋舌らん方がええ位の事は知っとるわい。イクラ不浄役人でもチットは和歌の稽古でもして置け。あの狂歌の謎がわからんと来たナ。ハハ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
らしい女は上がってこない。みんな、近所の顔見知りな人ばかりだ。ばかにしてやがる、不浄役人め、女湯|覗きをして行きやがった。 おやじは眼鏡をはずして手に持った。....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
面の参詣道を避けたのは、医王山薬師如来の霊地を意識するおそれであった。かれらも、不浄役人ということを、気づかずに自認している。 「暗いな」 「こう廻るのが近道な....
私本太平記」より 著者:吉川英治
されて、俄に起ちもできずにいたが、さっきから犬射ノ馬場の隅小屋で見ていた探題所の不浄役人の二、三はすぐ駈けつけて来て、 「これっ」 「何をし召さる」 と、抱き....
放免考」より 著者:喜田貞吉
て生活していたものであろうと思われる。由来警察・監獄の下級吏員は、徳川時代までも不浄役人などと言われて、いわゆるエタ・非人の徒の従事するものであった。そしてこれ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
けるのを、 「ここを何処と思う。寛永寺の境内であるぞ。輪王寺の宮のおそば近くへ、不浄役人が十手をたずさえて立ち入るなどは、以てのほかだ。奉行以下、馘を承知でやっ....