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不純物
「不純物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不純物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
っていないものこそ、務めて摂取すべきです。一度自分のものとなったら、そこから出る
不純物、垢は常に排泄するのです。 むす子の手紙二――(前略)……お母さんは余り....
「夜の靴」より 著者:横光利一
を味わう思いで私はこれを口中に入れ愉しんだ。 味噌と大根との本来の味が、互いに
不純物を排除しあい、そのどちらでもない純粋な化合物となって、半透明な琅※色に、お....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
認識された事物との間は、無媒介で透明でなくてはならぬ。もしそこに何等かの不透明な
不純物が充満しているなら、事物は、さっき云ったようにありのままには認識は出来なか....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が家庭的であるか否かには、大なる関係がなさそうである。否、家庭的なものの方が寧ろ
不純物の夾雑する憂なく、却って委曲を尽し得べしとさえ考えらるるのである。 それ....
「千世子」より 著者:宮本百合子
紫の色のかすかな――それで居て熱もあり思いもある焔ばかりが自分の心のそこに集って
不純物のない一色の心に焔の上るごとになって行く様に思えた。いつもならば形のある、....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
も一方の大将として美々しい鎧兜に威儀を正しながら、地位だの格式だのとけちけちした
不純物にいささかもわずらわされることなく平気で天真を流露させることのできる源太。....
「氷湖の公魚」より 著者:佐藤垢石
が細かい火山の噴出物で四時外輪山から湧水を注ぎ込み、餌の藻蝦が豊富であるから他の
不純物を口にしないので公魚の味が上等になったのではなかろうか。形は五、六寸となり....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
包まれた混合物のようなアイリスが居た。ジョーンは正真正銘のアイリスが見たかった。
不純物を取り除きたかった。
不純物を二度と再びくっ付かぬようにしたかった。本当には....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
怯懦」と「曖昧」の同義語である。 *135 「偉大さ」には、たいてい、
不純物の匂いがする。 *136 大作家たちに大作品の制作の秘訣を尋ね....