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「不経済〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不経済の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
いはもう決まって、借りるべきフラットの図面まで取り寄せてあるという事、フラットは不経済のようだけれども部屋《へや》の明いた部分を又貸《またが》しをすれば、たいし....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
養生《でようじょう》した。費用は蝶子がヤトナで稼いで仕送りした。二階借りするのも不経済だったから、蝶子は種吉の所で寝泊りした。種吉へは飯代を渡すことにしたのだが....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
するためにも、個人の創意、個人の熱情が依然として最も重要であるから、無益の摩擦、不経済な重複を回避し得る範用内に於て、ますます自由を尊重しなければならない。元来....
わが町」より 著者:織田作之助
て、湯崎温泉へ出養生した。費用は蝶子がヤトナで稼いで仕送りした。二階借りするのも不経済だったから、蝶子は種吉の所で、寝泊りした。他吉は種吉に、 「種さん、おまは....
」より 著者:島崎藤村
母様や母上様は皆な立派な旧家から来ておいでる……大旦那は学問を為過ぎたで、それで不経済なことを為っせえたが、お前さまは算盤の方も好くやらんと不可ぞなし……お前さ....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
あな》をくぐることがむずかしく、速度も出なければ、馬力ばかりたくさん要《い》って不経済のようにも思う。こっちをたてて有利にすれば、あっちがたたなくなって不利とな....
婦人の天職」より 著者:堺利彦
天職としたところで、おいおい飯炊法が改良せられて、各戸別々にかまどを据えつくるは不経済のはなはだしきものということになり、一〇〇軒も二〇〇軒もが一緒になり、もし....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ばならんが、子供等の処置についてなお一言しよう。 伸を下宿生活さすのはずいぶん不経済だが、若宮のところへ仲間入りをさせてもらうことはできんか。あるいは兄のとこ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ものである。とにかく途中であせって商売がえをするほど愚にしてかつこれくらい大なる不経済はありません。 朋輩より一歩先んずること 一歩を先んずるというところ....
発明小僧」より 著者:海野十三
也。) 新案|水汲器 本発明品は、水汲器という名称であるが、市場にあるような不経済なものではない。これは全く費用が懸らない。例えばモーターを廻せば電力代が要....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
たごたした事が出来て少々ひまをつぶします。頭がとぎれとぎれになるものだから大変な不経済になります。頓首。 二十四日金之助 虚子様 御風邪は如何....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
以後はその禁制も解かれ、且は地方人が多くなった為に一時は内風呂が頗る流行したが、不経済でもあり、不便でもあるというので、明治の中頃からは次第に廃れて、大抵は銭湯....
衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
小刀等で削っているのがあります。それで理想的なだしの出ようがありません。しかも、不経済で一円のかつおぶしで五十銭くらいにしか働かないことになります。 なにはと....
だしの取り方」より 著者:北大路魯山人
つ買うことは、値段からいっても高価ではないし、生涯なくなるものでもないのだから、不経済にはならない。要は研げないと頭からきめてかからずに、インチキ鉋の使用を一刻....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
様は河岸へ出張って材木の曳き上げを見ていると、いかにも掛け声が長くて仕事の時間が不経済だと思われました。「やれこのえんやらえ」というのであります。これをずっと永....