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不覚を取る
「不覚を取る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不覚を取るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
の哀願をきかぬわけにはいかなかった。今ここで敵を討とうとして、群衆の妨害を受けて
不覚を取るよりも、刳通の竣工を待ったならば、今でさえ自ら進んで討たれようという市....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
からに剣豪《けんごう》らしいのが、それも四人連れでしたので、どう間違ったにしても
不覚を取る気遣いはないという自信があったものか、中でも一番人を斬りたくてうずつい....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
本意を遂ぎょうぞ。上様は早業の達人、近習の者どもにも手だれあり。小勢の敵と侮りて
不覚を取るな。場所は狭し、夜いくさじゃ。うろたえて同士撃ちすな。 兵 はっ。 行....
「縮図」より 著者:徳田秋声
銀子はわがままが利くようになったので、一つのことを拒みつづけながらも、時には
不覚を取ることもあり、彼女の体も目立つほど大人になって来た。 「お前のような教育....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
海男とは云え勇力勝れた灘兵衛さえ不覚を取りました恐ろしい相手、十に九つこの老人も
不覚を取るでござりましょう」 「
不覚を取ると知りながら、尚その方参ると云うか」審....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い。十種香の謙信でさえが、「塩尻までは陸地《くがじ》の切所《せっしょ》、油断して
不覚を取るな」と戒めているではないか。 しかしながら、世間のこと、他の羨望《せ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
上を転がっていた。柔道に寝業というものがあって、これにかかると練達の士でも意外に
不覚を取るものである。剣道の外伝にも寝業はある。同じく迂濶にかかろうものなら、同....