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「不許〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不許の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
向くところに任せてぶらぶらするうち、ついこの石磴《せきとう》の下に出た。しばらく不許葷酒入山門《くんしゅさんもんにいるをゆるさず》と云う石を撫《な》でて立ってい....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
これも、東京市政裡面のダラシなさを暗示する、一つの太き材料ではあるまいか。 醜業不許可と実際 今から十何年前、東京市に初めて都市計画に関する課が出来た当時の事....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
書を典獄に出した。 「お願い申すのは甚だ恐れ多い事ですが、私から外へ出す書信を御不許可に遊ばす際にはこの所此の所が悪いから不許、この所を抹消したなら発信を許可し....
十五年間」より 著者:太宰治
後、はじめから終りまで全文削除を命じられた。また或る二百枚以上の新作の小説は出版不許可になった事もあった。しかし、私は小説を書く事は、やめなかった。もうこうなっ....
蒲団」より 著者:田山花袋
抑揚頓挫が中々巧みであった。演説に慣れた田中も時々沈黙させられた。二人の恋の許可不許可も問題に上ったが、それは今研究すべき題目でないとして却けられ、当面の京都帰....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
は厳しく、時代物になると非常に緩やかなのである。現代物に翻案しては絶対に駄目な、不許可なものでも、時代物としたら当然平気で通用するのである。 プロレタリア作家....
獄中生活」より 著者:堺利彦
君が予の無聊を慰めんとて、昔話を書いた葉書を寄こされたが、それは「不得要領につき不許」という附箋がついて、出獄のときに渡された。獄中ではただ無事(或は単調)に苦....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
士絹の販売は織物消費税に基く検査を要し(広島県)、麹の製造は醸酒の危険ありとして不許可となり(秋田県)、牛乳を販売するために産業組合が滑稽にも同業組合に加入し(....
獄中消息」より 著者:大杉栄
たしかこれが九通目だ。同志諸君からも、毎日平均二通は来る。秋水の『比較研究論』は不許になったようだ。 『青年』の原稿は熊谷に渡したか。早く出すように言え。雑誌の....
返事」より 著者:太宰治
ど叫喚して手がつけられず、私なども、雑誌の小説が全文削除になったり、長篇の出版が不許可になったり、情報局の注意人物なのだそうで、本屋からの注文がぱったり無くなり....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
なされたにもかかわらず、良い結果を見なかったあとで、氏の顔を見た時に、当局の許可不許可にかかわらず、芝居道というものがどんなもので、疳癪を起してもどうもならない....
天草の春」より 著者:長谷健
直接老中に謁見してるる郡情を具陳して、減石の正道なることを誠意歎願したが、又もや不許可となつた。この上は一死もつて郡民塗炭の苦しみに代る外ないと、同年十月十五日....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いるのだということだけはわかる。――彼女は――ベエコンの記録によれば――「嫌悪と不許可の言葉をもって答えた」女王を動かすことはできなかった。そう思い知り、博士は....
尊攘戦略史」より 著者:服部之総
夷はもはや祈願たることをやめて、まず前出の示命(安政五年正月)となり、ついで条約不許可勅令(三月)、さらに八月八日の水藩以下への「密勅」となった。すでに密勅その....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
の欄間は箔置にて、安国山と筆太に彫りたる額が掛っておりまする、向って左の方に葷酒不許入山門とした戒壇石が建って居りまする。大門を這入ると、半丁ばかりは樹木は繁茂....