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「不遜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

不遜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
輔は或時｜赫《かっ》とした拍子に、「先生は男ですか？」と反問した。教師は勿論彼の不遜《ふそん》に厳罰を課せずには措《お》かなかった。その外もう紙の黄ばんだ「自ら....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の屑々《せつせつ》たる作者輩に対しては、傲慢《ごうまん》であるとともにあくまでも不遜である。その彼が、結局自分も彼らと同じ能力の所有者だったということを、そうし....
「路上」より 著者:芥川竜之介
は何かの拍子《ひょうし》に、ぐるりとこちらへ振返った。顔を見ると、例のごとく傲岸不遜《ごうがんふそん》な表情があった。俊助は当然なるべきこの表情を妙にもの珍しく....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
かにも真槍をもって、お相手をいたしまする」と、思い切っていった。見物席に左太夫の不遜に対する叱責の声が洩れた。忠直卿は苦笑した。 「それでこそ、忠直の家臣じゃ。....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ものといえるわけだ。 実際豹一が学校にいた頃、教授達の豹一に対する批評は「態度不遜だ」ということに一致していた。しかしここで豹一のために弁解するならば彼自身教....
「世相」より 著者:織田作之助
は情なくなった。 「いや、今日の世相が俺の昔の小説の真似をしているのだ」 そう不遜に呟いてみたが、だからといって昔のスタイルがのこのこはびこるのは自慢にもなる....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
えば、誤解を恐れるなら、私は始めから何事をもいわぬがいいのだ。私は私の柄にもない不遜な老婆親切をもうやめねばならぬ。 人間は人間だ。野獣ではない。天使でもない....
「地球盗難」より 著者:海野十三
の前に素直に現れてこないのだろう。暗闇の中から不意にわが灯をうち落とすなんていう不遜な行動があるだろうか。これはうっかり気をゆるせないぞ！ と思った。 「武夫君....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
産の配分ですが」と熊城が、真斎の挨拶にも会釈を返さず、性急に口切り出すと、真斎は不遜な態度で嘯いた。 「ホウ、四人の入籍を御存じですかな。いかにも事実じゃが、そ....
「風波」より 著者:井上紅梅
掟を犯した。想い出すと彼はいつも人に対して城内の新聞を語る時、長煙管を銜えて豪慢不遜の態度を示していたが、これは実に不埒なことで、今度の犯法についてもいくらか小....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
として、そこから鴎外に対する見方をこの頃変えて来たのである。人はそれを聞いたなら不遜だといって非難するであろう。しかしそれをも意に介せない。鶴見はこれによって鴎....
「勝負師」より 著者:織田作之助
った。しかも、悲劇の人だ。いや、坂田を悲劇の人ときめてかかるのさえ無礼であろう。不遜であろう。この一月私の心は重かった。 それにもかかわらず、今また坂田のこと....
「明治劇談　ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れは先年団十郎が大阪梅田の劇場に乗込んだときに、先輩の団十郎に対してすこぶる傲慢不遜の態度があったのみか、舞台の上で団十郎と顔をあわせることを拒んだ。そうして、....
「城」より 著者:カフカフランツ
ころにいられるようにしてやるのです。この計画はひどく謙虚であっても、そのなかには不遜さも含まれており、これではまるでわたしたちが役所に対して、役所は人事問題をど....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
真剣な筆を走らしていますことは、何かしら深い因縁のあることと思います。ぶしつけな不遜な私の態度を御｜赦しくださいませ――なおもなおも深く身を焦さねばならぬ煩悩の....