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与する
「与する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
与するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
、運動家であれ、頭領であれ、第四階級な労働者たることなしに、第四階級に何者をか寄
与すると思ったら、それは明らかに僭上沙汰《せんじょうざた》である。第四階級はその....
「想片」より 著者:有島武郎
うこれにすぎない。ここに至って私は反省してみる。私のこの態度は、全く第三階級に寄
与するところがないだろうか。私がなんらかの意味で第三階級の崩壊を助けているとすれ....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
触れて交換する双方の意志は、直《ただち》に互いの胸中にある例の卵に至大な養分を給
与する。今日の日暮はたしかにその機であった。ぞっと身振いをするほど、著しき徴候を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
らの微滴粒は太陽体の輻射によって熱せられ、かくして得た高温度をその周囲のガスに付
与するであろう。この点では地球の雰囲気にも同様なことがある、すなわち、多数の塵埃....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
ようと焼けまいと社会に何の影響も与えまいが、此中に充積する商品は皆日本の文明に寄
与する糧であった。戦争に勝っても日本の文明は猶だ欧米と比べものにならない今日、ラ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
与えたる功績は決して争われないであろう。 凡そ何に由らず社会に存在して文明に寄
与するの成績を挙げ得るは経済的に独立するを得てからである。誰やらが『我は小説家た....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
たい終ったので、本日はこれより諸君全部に対し、週給の二十倍に相当するボーナスを給
与する。これが我輩のなし能うところの最大のお礼である。それが終了した後で、汽船ブ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
て、あの白い妾。」 「肝腎の文金が、何、それまで居るものか。」 「僕はむしろ妾に
与する。」 三崎座の幟がのどかに揺れて、茶屋の軒のつくり桜が野中に返咲きの霞を....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、あまり遠くない将来に於て、イエスが雲に乗りて地上に再臨し、地上の人類の審判に参
与するのだと信じて居た。無論これ等が皆迷信であることは言うまでもない。イエスの死....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ふさわしい人物でありまして、入会されたならば、クラブの精神、週報の文学的価値に寄
与するところ大なるものがありましょう。そして、その人とは、ほかならぬテオドル・ロ....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
、多少醗酵しかけている。弾む話。―― 「巴里の消防署長が、火事のときに消防夫に給
与する白葡萄酒を今度から廃めるそうですよ。」 「へえ、やっぱり節約からでしょうか....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
レー等の英国小説家が大文豪として紹介され、戯作の低位から小説が一足飛びに文明に寄
与する重大要素、堂々たる学者の使命としても恥かしくない立派な事業に跳上ってしまっ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
である。この気の毒な男は、宮廷への出入りを拒まれ、仏英協約にも決定的な段階には関
与することを許されなかった。セシル父子も、彼に言葉をかけてくれなくなったゆえ、失....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
酒と一片のパンを神前に供し、読経祈請の後、これをヤソの血と肉なりといいて衆人に配
与することあり。この式を英国教宗にてはホリー・コミュニオンといい、ローマ宗にては....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
かくの如き厖大な兵器の生産は宜しく政治家、経済人に一任すべく、軍部は直接これに干
与することは却って迫力を失う事となる。国防国家とは軍は軍事上の要求を国家に明示す....