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「与市〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

与市の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
きに乞食を保護するなどは穏かでないと思ったので、彼はきょうの供に連れて来た中間の与市を呼んで相談した。 与市は館山の城下から遠くない西岬という村の者で、実家は....
縮図」より 著者:徳田秋声
事をするのだったが、時には子供たちと一緒に、塗りの剥げた食卓の端に坐って、茄子の与市漬などで、軽くお茶漬ですますことも多かった。そしてその食べ方は、人の家の飯を....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
いみかんを二つ投げてくれる。 ヨシツネさんは定九郎《さだくろう》みたいな感じ、与市兵衛《よいちべえ》を殺しそうな凄味のある顔をしている。 二三日は座敷へも出....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
入らないで困ります。 祇王祇女《ぎおうぎじょ》を淋《さび》しく歌っても、那須の与市を調子高く語り出しても、いっこう家並の興を惹《ひ》きません。道行く旅人の足を....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
るるごとくに差し俯向く。玉虫はいよいよ気色をかえる。) 玉虫 なに、大将の弟……与市の弟じゃと……。(つと起って妹の襟髪をとる。)人もあろうに、源氏方……しかも....