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世に在り
「世に在り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世に在りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
るる者は福なり、其故如何となれば、心の貧しき者と同じく天国は其人の有なれば也、現
世に在りては義のために責められ、来
世に在りては義のために誉めらる、単に普通一般の....
「無系統虎列剌」より 著者:夢野久作
ている仕事をタッタ一人で研究し、知りつくしているんだから驚くよ。ソンナ頭脳がこの
世に在り得るか、どうかという事からして問題だと思うがね。しかも、そいつを非常な機....
「プロ文学の中間報告」より 著者:宮本百合子
闊達自在であり、そのように生活し創作することを希わないというような人間が、この
世に在り得るだろうか。誰しもそれこそのぞましい事情と思うのであるが、闊達自在とい....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たからだの形、それは死の影によって更に浄められ、さらに神聖になっていたとはいえ、
世に在りし時よりも更に肉感的になって、誰が見てもただ睡っているとしか思われないの....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
顔じゃないか」 まさしく、そうである。仁王様がヒダの顔なのだ。仏師の誰かがこの
世に在りもしないあんな怖しい顔をこしらえたわけではなくて、ヒダのタクミが見なれて....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
上の取引にすぎんですから、まア、ちよつとした保養なんですな。それ以上のものはこの
世に在りやしないです。それにしても、かう申上げては失礼だけれど、絹川といふ色男も....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
た者の云うことである。はじめから主や親に加担した法律などというものは、文明開化の
世に在りうべきものではない。過去の妖怪にすぎないのだが、日本の法律は未だに妖怪の....
「地上」より 著者:島田清次郎
が内から白光を放って充溢しはじめて来た。(ああ、何を恐れよう。恐ろしいものがこの
世に在り得ようか。自分は母と父の秘密を守る。自分は冬子を自分の魂の奥深くに湛えて....
「父の墓」より 著者:岡本綺堂
や重ねてこれを見て我はそも何とかいわん、胸|先ず塞がりて墓標の前に跼まれば、父が
世に在りし頃親しく往来せし二、三の人、きょうも我より先に詣で来りて、山吹の黄なる....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
、五尺の身体こそ犬鳴き鶏歌い権兵衛が家に吉慶あれば木工右衛門がところに悲哀ある俗
世に在りもすれ、精神は紛たる因縁に奪られで必死とばかり勤め励めば、前の夜源太に面....
「三国志」より 著者:吉川英治
後は、この上にもなお内外の大事すべて御身に託しおくしかない。……朕なき後も、孔明
世に在りと、それのみ唯一のたのみとし玄徳は逝くぞよ」 滂沱、また滂沱、病顔をた....