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世家
「世家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
したデンマークとダルガスとにかんする事柄は大いに軽佻浮薄《けいちょうふはく》の経
世家を警《いまし》むべきであります。....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
時に、はたして彼の推測が適中していたのを知った。何故なら、その瞬間、あの憂鬱な厭
世家めいたレヴェズの視線――それには異様な情熱が罩もり、まるで野獣のように、荒々....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の毒なことだが、いたし方ない。暴動人の処刑は先方のきびしい請求だから。」 東久
世家の執事と通禧とは、こんな言葉をかわした。 「では、五代才助と上野敬助の両人に....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
お扶持方として金十五円二歩を賜わった。 この時翁の師匠、喜多能静氏(喜多流十三
世家元。現家元六平太氏は十四世)は根岸に住んでいたが、その寓居を訪うた翁は「到っ....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
証がつくなら、今、直ぐにでも、首くくって死んでしまいたい。」 「君は、元から、厭
世家であったが、なかなか直らないと見える。然し、君、戦争は厭世の極致だよ。世の中....
「王成」より 著者:田中貢太郎
王成は平原の
世家の生れであったが、いたって懶け者であったから、日に日に零落して家は僅か数間の....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
の名で呼ばれている室戸岬から半里の西の室戸に、古い港があって、寛文年間、土佐の経
世家として知られている野中兼山が開修したが、港が小さくて漁船以外に出入することが....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
それだけ可哀そうである。 批評家などというものは、その魂において、無智俗悪な処
世家にすぎないのである。むかし杉山平助という猪のようなバカ者がいて、人の心血をそ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
が礼服をきたメフィストフェレスになつたからで、メフィストフェレスといふものは、厭
世家で、同時に巨万の財宝を地下に貯へてゐるものなのである。 まさしく彼は資本家....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
は寺町通りの往生寺の寄人)、桑山家の浪人夏目主水(今は大道のチョンガレ坊主)、久
世家の旧家臣鳥井克己(今は大須の香具師の取り締まり)、石川家の浪人佐野重治(今は....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
の評判だ」「世間は案外物識りだな。ああいかにもその通りだよ」 「とすると貴公は観
世家にとっては、大事な大事な公達ではないか」 「……公達にきつね化けけり宵の春か....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
るが、しかし、この作品はまだ大阪弁の魅力が迫力を持っているとはいえず、むしろ「楽
世家等」などの余り人に知られていない作品の中に、大阪弁の魅力が溌剌と生かされた例....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
べに殿下をとっちめ間では無い。俺は俺の舌三寸で、成上者の我儘を、抑え付けている警
世家だ! と実は今日まで信じて来たのだが、どうも今では其の自信が土台下から崩れて....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
、この五村と同様、普通人と少しも差別のないものに成るとの事を、さすがに松陰程の経
世家として、早速に感じた事でありました。そしてその松陰の云った事が、明治以来事実....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
一時、傍の目には気が変になったのではないかと気遣われたほどで、御自分もすっかり厭
世家になってしまって、この世に何の望みもなくなったと云っていました。 夫人は非....