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世盛り
「世盛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世盛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黴」より 著者:徳田秋声
なかを捜すとちょうど同じような心持であった。けれど書き物と言っては、お銀の叔父が
世盛りのときに、友達に貸した金の証書の束、その時分の小使い帳、幾冊かの帳簿、その....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
漏らした。且つあわれみ、且つ可忌しがったのである。 灰吹に薄い唾した。 この
世盛りの、思い上れる、美しき女優は、樹の緑蝉の声も滴るがごとき影に、框も自然から....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
も、ものを考えない階級にもあった。――戦が熄んで、京や大坂の街の灯が、室町将軍の
世盛りのころのように美わしくなっても、 (いつまたこの灯が消えることか?) と....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
誦みに戯れたものとみえる。 街に歌がさかんになりだしたのは、何といっても太閤の
世盛りからだった。室町将軍の頃には、歌があっても廃頽的な室内のものだけだった。そ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
言参議、かの常磐との艶聞があったりして、男盛りではありますが、まだまだ太政入道の
世盛りには間があります。 むしろ、清盛の頭上には、清盛以上にも、政略奇謀を好み....