世話になる[語句情報] » 世話になる

「世話になる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世話になるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
》に、葉子は手早く大きな銀貨を紙に包んで、 「少しかげんが悪いし、またいろいろお世話になるだろうから」 といいながら、それを女中に渡した。そしてずっと並んだ五....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
あり、それで向うから民子を強《た》っての所望、媒妁人《なこうど》というのも戸村が世話になる人である、是非やりたい是非往ってくれということになった。民子はどうでも....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
け気味のある僕だから、意地にもわざと景気のいい手紙を書き、隣りの芸者にはいろいろ世話になるが、情熱のある女で――とは、そのじつ、うそッ鉢だが――お前に対するより....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ると、 「やッ!」 と壁ぎわに、叩きつけた。 「うぬ、空襲葬送曲まで、米国のお世話になるものか、いまに見ておれ、この空襲葬送曲は、熨斗をつけて、立派に米国へ、....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
さんである。 四 お千は、世を忍び、人目を憚る女であった。宗吉が世話になる、渠等なかまの、ほとんど首領とも言うべき、熊沢という、追て大実業家とな....
南地心中」より 著者:泉鏡花
に肖てるッて御意の上……(私は人の妾やよって、えらい相違もないやろけれど、畜生に世話になるより、ちっとは優や。旦那に頼んで出世させて上げる、来なはれ、)と直ぐに....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
の時分、新橋でお酌に出ておりました。十四や十五の考えで、この上一本になって、人の世話になるにした処で、一人で商売をした処で、家を立てるのぞみがありそうに思われま....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
ちの迷惑より、そういう御様子ではさぞ御当惑をなさるでありましょう、こう遣って、お世話になるのも何かの御縁でしょうから、皆さん遠慮しないが宜しい。」 と二人で差....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。これは前にものべた通り、決して私にのみ限ったことではなく、どなたでも皆神様のお世話になるのでございますが、ただ身魂の因縁とでも申しましょうか、めいめいの踏むべ....
良夜」より 著者:饗庭篁村
なりてもと奮発せしかど、さる口もなく空しくこの家に厄介となり、鼻紙の事まで深沢の世話になるようになれば、深沢は頓着せぬ様子なれど女房は胸に持ちて居ずもがなの気色....
三枚続」より 著者:泉鏡花
に悄れ返って医学士に目礼したが、一体八字|髯のある近眼鏡を懸けた外科の助手に毎日世話になるのであったから、愛吉は猶予わず、ひょこひょこと進むと、戸が半開になって....
式部小路」より 著者:泉鏡花
夏さんに呼出されて、実は相済まんが、友達に頼んでちょいと抜け出して来ると、いつも世話になると礼をいって、お小遣が沢山あるから御馳走をするかわり、済みませんが、姫....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
りに温和しくなってる方が得策であったかも知れないが、矢野が世話を焼けば焼くほど、世話になるが利益と思えば思うほど益々反抗して、折角の矢野の厚意をピタリと跳付けて....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
けのレター紙が机の上に置いてあった。それにはこんなことが書いてあった。 「私はお世話になるべからざる人のお世話になっていることの苦痛に、もはや堪えられなくなって....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ト教会は、話のきっかけを作る口実である。この作戦は成功した。結局私はその男の家に世話になることができた。男の名は大宮定吉と言い、私の推察どおり大漢土木公司の親方....