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「世論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
女《むすめ》がさもさも頼《たより》なさそうに言いました、僕にはこれが大哲学者の厭世論《えんせいろん》にも優《まさ》って真実らしく聞えたが、その先は詳わしく言わな....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
義の信条に基づく新しいヨーロッパの連合体制を採ろう」というのが、英国の知識階級の世論だと言われております。ドイツ側はどうでありましたか。たしか去年の秋のことでし....
近時政論考」より 著者:陸羯南
乙論派を代表する者といえどもまた然り、世界の大勢に通じ、日本の前途を考え、もって世論の激流に逆らうものは傑人たるを疑うべからず、しかれども、皇武合体を唱うる者あ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
生活の中で重要な出来事の一つだった。捜査の苦心、証拠蒐集の不備の為の焦慮、当時の世論の囂々たる毀誉褒貶の声、呪の手紙、そんなものが可成り彼を苦しめた。 彼の眼....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
その生態をトコトンまで究めるに、何十年が短い時間だとは思われない。尾瀬の開発が、世論にのぼってからでも十余年の年月を経ているのに、その責任に対しても特に研究する....
次郎物語」より 著者:下村湖人
の間に角立てないで説き伏せて行く。そんなふうで、いつの間にやら、村の気風を改め、世論を指導して行くので、大ていの人は、そんな団体の存在をはっきり知らないし、知っ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
迷信がある。清水幾太郎によると、二三の大新聞と、NHKが共謀すれば、思うがままに世論を作り出すことができるそうだ。だが民衆は、清水の考えるほど、新聞からダマサレ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
的に報告しろというような文芸批評家の意見が諸々にあがっていた折であるから、これも世論の一とみて一度録音してみるのも面白いかも知れない。どうせ一度で終りになるのは....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
でございます』 両人の間に長い沈黙が続いた。ルパンはあの事件、あの死が喚起した世論を忘るる事が出来なかった。今から三年前、下院の廊下において、メルジイ代議士は....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
そうなった。 トルストイは有名な『飢饉論』や『怖ろしい問題』などの論文を書いて世論に訴え、コロレンコも現地報告『凶作の年に』を書いた。ところがチェーホフは、ス....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
莫かっせばあるいは小説を書く気には一生ならなかったかも知れぬ。また『浮雲』の如き世論『書生気質』以上であるが、坪内君の合著の名でなかったなら出版する事は出来なか....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
それよりも遙かに凄愴で重大な犯罪疑獄が持ちあがった。それは突如としてごうごうたる世論を捲き起こすとともに、伯爵の全関心を吸収してしまった――医師ロオペの、無残な....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て他を捨つるは正見にあらず、二者相合してよくその中を得れば正見なり。しかれども、世論は常に動揺して一定すること難きをもって、その論あるいは保守の一方に偏し、ある....
新童話論」より 著者:小川未明
でなければならぬと主張する輩です。 学校に於ける画一教育の長所と短所は、すでに世論によって明にされたるが如く、彼等の、社会的という言葉の意味は、個性を没却し、....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
うようないろいろの抗議的説明や質問があったが、私は「私ども軍人には明治天皇から『世論に惑わず政治に拘らず只一途に己が本分』を尽すべきお諭しがある。財政がどうであ....