世間に鬼はない[語句情報] »
世間に鬼はない
「世間に鬼はない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
世間に鬼はないの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火の鳥」より 著者:太宰治
も、できるものじゃないのだ。しのんで、しのんで、つつましくやってさえ行けば、渡る
世間に鬼はない。それは、信じなければ、いけないよ。」 「きょうは、また、」青年は....
「野分」より 著者:夏目漱石
とのみ思い込んで、思い込んだ通りを六年余り実行して、見事に失敗したのである。渡る
世間に鬼はないと云うから、同情は正しき所、高き所、物の理窟《りくつ》のよく分かる....
「わが町」より 著者:織田作之助
たまらなかった。 4 「……そないして苦労して来やはったところが、渡る
世間に鬼はないとはよう言うてまんなあ――蝶子はんの昔のお友達でえらい出世したはる....
「淪落」より 著者:林芙美子
何度もおでんを食べに行つて顔みしりだつたので、おばさんは心よく泊めてくれた。渡る
世間に鬼はないと云うけれど、わたしはこゝからホールに通よつて行つた。栗山はそのこ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
で、肝胆を照らし合うところがあり、婆は婆でまた、多くの後ろ楯に囲まれて、 「渡る
世間に鬼はないというが――ほんに小次郎殿といい、半瓦の身内の衆といい、わしのよう....