世間晴れて[語句情報] » 世間晴れて

「世間晴れて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世間晴れての前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
が一度つかんだ男の手は、死んでも放すまいという根強い執着をもっていた。 たとい世間晴れて藤枝家の奥様と呼ばれずとも、妾ならば子細はない。男の家さえ繁昌していれ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
す。しかも、この踊りがまた尋常でないのでした。夜ごとのお屋敷勤めにきょうばかりは世間晴れての無礼講とあってか、下町好みのその姿のごとくに、歌も踊りもずっといきに....
文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
その生命を繋《つな》ぐ事ができたのであって、ある画工や文芸批評家の考えるように、世間晴れて裸体画が大きな顔をされた義理ではありません。電車は危険だが、交通に便だ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
とを聞いて、どうにか話をしてやりたく思ってるものの、おとよの一身に関することは、世間晴れての話でないから、親類とてめったな話もできずにおったところ、省作の家の人....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
。 時に、後月のその舞台は、ちょっと清書にいたし、方々の御内見に入れますので、世間晴れての勤めは、更めて来霜月の初旬、さるその日本の舞台に立つ筈でござる。が、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろう。つまりあいつの身の忙しいのも、今にはじまったことではないが、その忙しさも、世間晴れての忙しさでないことも、大抵はお察し申している。 それでさとれよがしに....