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「世間智〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

世間智の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ものである。尤《もっと》もその情熱なるものはパラソルに対する情熱でも差支えない。世間智 消火は放火ほど容易ではない。こう言う世間智の代表的所有者は確かに「ベ....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
たしは文学の上のことで直接に同君から学んだものとても殆んどないのであるが、しかし世間智に富んだ同君からいろいろ啓発されたことは少くなかった。鴎外、思軒、露伴、紅....
道標」より 著者:宮本百合子
る大きい金色の十字架を闊達に揺りながら、一行を案内し、説明する動作には、現実的な世間智と果断さがあった。いかにも尼僧病院らしく、レントゲン室の欄間も白い天井をの....
これから結婚する人の心持」より 著者:宮本百合子
の恋愛やそれを通しての結婚の申出には極端に警戒している親は、自分が選ぶとなると、世間智を万全に活動させて、娘と親とが共々に工合いいようにと気をくばる。そして、そ....
あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)」より 著者:宮本百合子
をとり出しつつ、人間らしい人生を求める航路そのものを放棄してはいない。昔の女性が世間智でとりあつめた常識は、すでにやぶれた。身のまわりに渦巻く現象が新しい要素を....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
学問と生活態度とが散り散りばらばらです。やっぱりそういう風なのね。利巧すぎます。世間智がありすぎる。うちではその点いくらかへきえきしているのですが。悪いお医者で....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
ろで、私が当事者だから、私には説得力の最後の鍵が欠けているのさ。あれで、君、君の世間智というものは、衣子さんに案外強く信頼されているんだぜ。女というものは妙なと....
」より 著者:岡本かの子
うな美観で、うかうか京子の運命を眺めて居た。 どちらかと言えば甘くて気位の高い世間智の乏しい京子が、京子の運命を黙って視て居た加奈子の性質をむしろ頼み甲斐に思....