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「両度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

両度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
らい、中御門の御姫様と仰有《おっしゃ》る方は、御美しかったのでございます。私が一両度御見かけ申しました限でも、柳桜《やなぎさくら》をまぜて召して、錦に玉を貫いた....
」より 著者:芥川竜之介
ので、さてこそ鼻蔵鼻蔵と、謡《うた》われるようになったのでございます。現に私も一両度、その頃奈良の興福寺《こうふくじ》の寺内で見かけた事がございますが、いかさま....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
殺された。保元《ほうげん》と平治《へいじ》の乱である。しかも古来の歴史家は、この両度の大乱の暗いかげに魔女の呪詛《のろい》の付きまつわっていることを見逃している....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
則ち南殿の御簾を高く捲せて玉顔殊に麗しく、諸卒を照臨ありて正行を近く召して、以前両度の戦に勝つことを得て、敵軍に気を屈せしむ。叡慮先づ憤を慰する条、累代の武功返....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
弟多く取り立てしうち、長屋六兵衛、杉山三右衛門、もっとも業に秀でました由――大坂両度の合戦にも、尾張公に従って出陣し、一旦|致仕しさらに出で、晩年|窃かに思うと....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
しれなかった。殊に、仕事中、彼女が危く生命を落しそうなことが二度もあったが、その両度とも、風の如くに帆村探偵が姿を現わして、危難から救ってくれたことがある。 ....
不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
という。もしお前の云うとおり夢は同じことを二度以上見るというならば、その被害者が両度とも同じである筈ではないか。それが違っているのは不思議だとは思わないか」 ....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
下痢に悩まされた。 「此の法門申し候事すでに二十九年なり。日々の論議、月々の難、両度の流罪に身疲れ、心いたみ候ひし故にや、此の七八年が間、年々に衰病起り候ひつれ....
恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
帝国大学にシュタムラアとかラスクとかを講じ、僕は東京に文を売る。相見る事一年に一両度のみ。昔一高の校庭なる菩提樹下を逍遥しつつ、談笑して倦まざりし朝暮を思えば、....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
覚に過ぎず事実上かかる怪獣は存在せざりしには非ざるやと多少の不安と危惧とをもって両度の出現を待ちいたるところ……。 「ホホオそれじゃまた怪獣が出現したというのだ....
迷信解」より 著者:井上円了
にコックリはよく人の年齢をあてると申すが、その当て方は竹の足をあげて、二歳ならば両度、三歳ならば三度あげる。いかにも不思議のようなれども、その盆に手を掛けておる....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
為であったのであろう。『源平盛衰記』にはこの年二月(あるいは閏二月)および四月の両度、頼朝追討の院宣を秀衡に下されたとあって、その四月二十八日附の全文までが載っ....
長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
はりその最上席の僧を長吏と云っている。「勧修寺長吏次第」に、 或記云、真言・三論両度者被畢云云。 などある。 賤者に対してこの称の見えるのは、管見の及ぶ限り....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
つきては、上等社会よりも中等社会の方のよきことが分かる。 また、当日は午前夜分両度礼拝式があるが、旧教信者のほかはたいてい参席謹聴しておる。また、平日の運動に....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
・撰集・作法心得、古文和歌の註釈は頗る多いが、歌の方では『万葉集宗祇抄』『古今集両度聞書』『百人一首抄』『種玉庵宗祇歌集』などがある。 中世和歌にとって非常に....