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両輪
「両輪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
両輪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の夜も三更(午後十一時―午前一時)を過ぎて、往来の人影も次第に稀になった頃、髪を
両輪に結んだ召仕い風の小女が双頭の牡丹燈をかかげて先に立ち、ひとりの女を案内して....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に静かに泳いでいる。クロールや、抜手にくらべるとはなやかではないが、この水府流の
両輪伸こそは遠泳にはもってこいの泳法だ。 杉田二等水兵は、飛行島目ざして必死だ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
夜も三更(真夜中の十二時から二時間)を過ぎて、人影もようやく稀になったころ、髪を
両輪に結んだ召使ふうの小女が双頭の牡丹燈をかかげてさきに立ち、ひとりの女を案内し....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、驚き、疑い、迷う……これが剣道の四戒。
技《わざ》と理合《りあい》とは、車の
両輪、鳥の両翼。その一方を欠けば、その効《こう》は断絶される。技《わざ》は面《お....
「髷」より 著者:上村松園
ているものだ。 立花崩し、裏銀杏、芝雀、夕顔、皿輪、よこがい、かぶせ、阿弥陀、
両輪崩し、ウンテレガン、天保山、いびし、浦島、猫の耳、しぶのう、かせ兵庫、うしろ....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
非情に少くも劣らぬだけの重要性をもつ。それは非情と相俟って、彼の存在を支える車の
両輪だったとさえ言っていい。実際もし彼に笑いがなかったら、通常われわれ人間という....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
って来る力があるまいなどとあざわらっていた。正成もほろびた、義貞も討たれた。車の
両輪を失った南朝方がいかに燥っても狂っても、どうなるものではないと、どの人もみな....
「妖怪学」より 著者:井上円了
かにし、家相を選ぶとも方位をゆるがせにするは、疎漏なりというべし。相と方とは車の
両輪のごとし。互いに用うべきことなり。家相吉なりといえども、凶方を犯すときはその....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
年来この窟に隠れ棲んで、殆ど人間との交際を断っていた此の母子二人は、さながら車の
両輪の如き関係であった。今や其母を亡って、彼は殆ど片輪になって了った。曩の夜、母....
「日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
器が楽しいものになれば、必然、料理が楽しいものになるのです。それはあたかも、車の
両輪のようなものでありましょう。 結局、料理は好きでつくる以上の名法はない 実....
「汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
身売のつもりで英国から押渡った汽船ファルコン号は、あわれ生新しい汽罐《きかん》も
両輪もはぎとられて、ただの帆船としてやっと買手がついたという。 大洋航路の汽船....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
は、いずれも関係しあって岸内閣の基本的外交方針であり、アメリカ追随の岸内閣の車の
両輪であります。それは昨年末のNBCブラウン記者にたいする岸信介の放言において彼....
「落日の光景」より 著者:外村繁
二つの目、二つの耳、二本の手足、もとより同然である。 鳥の両翼、牛の双角、車の
両輪、一足の靴、一対の鋏、飛行機のプロペラ、自動車のヘッドライト、等等、総て一方....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なっております。真理というものは、一方に平等、一方に差別を控えて、ちょうど、車の
両輪のように自分を運ばせて行きます。本尊の釈迦如来は、その平衡の取れた円満な真理....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
情けないもんです。 料理のきものと名付けても意味に変りはない。料理と食器は車の
両輪の如き因縁をもって共に発達し、共に退歩しているものと、私は見ている。一方だけ....