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両面
「両面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
両面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
故《せこ》に通じた詩人」である。
言葉
あらゆる言葉は銭のように必ず
両面を具《そな》えている。例えば「敏感な」と云う言葉の一面は畢竟《ひっきょう》「....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
した。 このように考えますと、今次の戦争は全く互格の勝負ではなく、連合側の物心
両面に於ける甚だしい劣勢が必然的にこの結果を招いたのであります。そもそも持久戦争....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
制限令、それから財産申告。再び物価価格統制にて物はかくれ、五百円の新円生活にては
両面から苦しくなった。そこへ加えて食糧危機がいよいよ目の前にあらわれ、米は十日も....
「獄中記」より 著者:大杉栄
他の監房とは違って、ちょうど室の東西がすべて三寸角の柱の格子になっていて、その上
両面とも直接に外界に接しているのだから、風さえあればともかくも涼しいわけだ。それ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
らといって、そのまま、かえると思われるか。おまえはきっと、小型カメラで、メダルの
両面を撮影してきたにちがいない。そのフィルムをここへだせ」 机博士の顔に、その....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
車長、岡部一郎” これだけで十二文字になる。 この十二文字を、彼は、古新聞の
両面が、まっくろになるまで、手習《てなら》いをするのである。 一|昨日《さくじ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
込合うたる中をば、飛び、飛び、小走に女の童一人、しのぶと言うなり。緋鹿子を合せて
両面着けて、黒き天鵞絨の縁取りたる綿厚き座蒲団の、胸に当てて膝を蔽うまでなるを、....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
とは違って、ちょうど室の東西のところがすべて三寸角の柱の格子になっていて、その上
両面とも直接に外界に接しているのだから、風さえあればともかくも涼しいわけだ。それ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
縁物にか変化が起るかと調べ出した。 最初にやったのは、四角なガラスの向い合った
両面に金属の薄片を貼りつけ、発電機の電極につなぐと、ガラスの内部を通る偏光に、何....
「縮図帖」より 著者:上村松園
いものを選んで綴じ合わせて用いた。近頃はうすい硫酸紙で描いているが、これだと裏表
両面の使用が可能で花など写生するのには便利がいい。 今の若い人たちは鉛筆で縮図....
「山吹」より 著者:泉鏡花
ああ太鼓が聞える。…… この太鼓は、棒にて荷いつりかけたるを、左右より、二人して
両面をかわるがわる打つ音なり、ドーン、ドーンドーン、ドーンと幽に響く。 人形使 ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
峯を返してとんと魚頭を当てた、猿の一打、急所があるものと見える。片手おろしに鱗を
両面にそいで、はじめて袖口から白い手を出して、腮を圧えて、ぎりりと腹を。 「雪代....
「迷信解」より 著者:井上円了
体の方より起こすものと、精神の方より生ずるものとの二とおりありて、その癒ゆるにも
両面あると考えてよろしい。例えば、肉体の方にて種々の療法を尽くし、十分全治の見込....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
香水半ダース入りの、段ボールによる包装用紙ばこの注文を受けた。私は国産で初めての
両面段ボールを使って、見よう見まねの製作にかかり、これを仕上げたが、これが日本で....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
消化であり、特にデルブリュックの影響強きに失し、戦争指導の両方式即ち戦争の性質の
両面を「殲滅戦略」「消耗戦略」と命名していたのは、どうも適当でないとの考えを起し....