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「並居る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

並居るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:海野十三
遅ければ、千人の兵員を喪う。各自は注意を払って、新兵器の潜入を発見せねばならぬ」並居る幕僚は、思わずハッと顔色を変えた。そして銘々に眼をギョロつかせて、室内を見....
痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
冗談なすっちゃいけません。早く暗室から出して下さい」 この意外な言葉をきいて、並居る一同は、はっとして顔を見合せました。恐しい予感のために誰一人口をきゝません....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
と磨ぎ澄まされた真槍なのです。――俄然、道場内は時ならぬ殺気に覆い尽されました。並居る門人達の色めき立ったのは言うまでもないこと、表の武者窓下に佇み忍んでいた峠....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
、ほころびかかった微笑を慌てて殺すと、急いで眼鏡をかけた。 はっと平伏し乍ら、並居る侍臣達は、そのとき新らしい発見をした。殿の眼鏡は時代の底の流れと、海の外を....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
て元の席へ引退ろうと致しますのを、 和「島路待て」 と呼留められましたので、並居る女中達は心の中で、さては御前様は島路に思召があるなと互に袖を引合って、羨ま....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
き物でござりますゆえ、お手向いはいたしますぞ」 「それ、おのおの!」 平馬が、並居る仲間を、顎で縁側から追い下ろすようにした。 九 平馬に駆り集められて....
白くれない」より 著者:夢野久作
高手小手に縄をかけられつ。母しやま/\と悲鳴を揚げつゝ竹矢来の外へ引かれ行けば、並居る役人も其の後よりゾロ/\と引上げ行く模様、今日の調べはたゞ初花太夫一人の為....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
見に賛成した。口々に、 「遣って下さい遣って下さい」 と連呼して詰め寄ったので並居る諸先輩は一人残らず泣かされたという。その中にも武部小四郎氏は、静かに涙を払....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
はかようにしてダメス王の鼻の動的表現能力を絶対に否定して、席に着きました。同時に並居る諸神は悉く絶対に、鼻の動的表現能力を認め得たのでありました。そうしてこの時....
南地心中」より 著者:泉鏡花
銀の縫箔光を放って、板戸も松の絵の影に、雲白く梢を繞る松林に日の射す中に、一列に並居る時、巫子するすると立出でて、美女の面一人ごとに、式の白粉を施し、紅をさし、....
計略二重戦」より 著者:甲賀三郎
存じます。では、閣下、仁科は重要書類を奪回して参ります」 少佐は参謀総長以下|並居る上官に一渡り敬礼して、元気よく部屋を出ました。 猫と鼠 夜は深々と....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
《あか》り取りからずらかったに違えねえ。埃の上に真新しい足跡だ。」 「えっ。」と並居る連中は驚きの声を揚げた。 「ふん。大方そんな狂言だろうと思ったところだ。」....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
、二、三寸刺さった青竹を物をも言わず引き抜いて、ざぶり、首を天水桶へ突っ込んだ。並居る一同生きたこころもない。に組の常吉、海老床甚八、それに番頭と、旅装束のまま....
法然行伝」より 著者:中里介山
わず、ずかずかと入り込んで、近く大床にわだかまって、法談を聞いていた熊谷の態度に並居る高貴の面々が耳目を驚かせたということがある。 この熊谷は念仏往生の信心を....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
「大阪では、恋までが煙っている。恋までが煙る! 」 淀君は実に賢いことを言うと並居るものが驚嘆したことであった。 そのうちに、夕餐の支度が出来たので、淀君に....