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並立
「並立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
並立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
手のルクレチウスを立たせ、これと並べて他方に数学書と器械を山ほど積み上げた戸棚を
並立させてよくよくながめて見るのもおもしろい。ルクレチウスは素手でともかくも後代....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
活に影響したような気がする。 当時は「明治文庫」「新小説」「文芸倶楽部」などが
並立して露伴、紅葉、美妙斎、水蔭、小波といったような人々がそれぞれの特色をもって....
「俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
うな表象を漢字交じりで並べたテキストに、そのテキストとはだいぶかけ離れたルビーを
並立させたものがある。これらになるともう単に俳句としての型式だけの変異ではなくて....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
は社会は決して単元的なものではなかった。第一に全体社会の内にはいくつもの小社会が
並立しているのであり、第二にそのどれか一つの小社会が社会全体に対する関係の意識は....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
いたものだった。それを老嬢ロンドンは、老嬢に特有の白眼と冬の陽ざしと煤けた建物の
並立とでごく儀式的に迎えてくれた。なんという殷賑な、そして莫大な田舎町であろう!....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
人に肩をぶつけて歩く海の男たちの潮流。問題を求めて血走ってる彼らの眼。倉庫うらに
並立する四十女の口紅。いつからともなく棄てられたまま根が生えてる赤|汽缶のかげに....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
の左右に後退していた。 到るところに、噴水と憲兵が立っていた。彫刻と、大石柱の
並立とがあった。史的色調と、民族の新しい厳則とが、どこの露路からも、二階の窓から....
「範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
くてもあるのでなければならない。空間という直観は例えば色という感覚としての内容に
並立的に結び付くのではなくして上下の関係に於て結び付くのである。無論空間が一般に....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
君主として空間を放逐した理由を吾々は今知ることが出来る。 人々は空間と判断との
並立のこの主張をまだ信じないかも知れない。空間の性格をもう一歩立ち入って決定する....
「科学的新聞記者」より 著者:桐生悠々
光を発していた。そして包括性という旧観念は漸次に衰退して、専門化によって得られた
並立しない知識の堆積中にうずもれている。科学も、産業も、スポーツも、いずれも燦然....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
実的の興味を刺激した。四年頃になると、私は白帆会という結社をリードしていたから、
並立している「あやめ会」、「きさらぎ会」というような結社との間に私党的な競争心を....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
が云ったようには、専門的な予備知識を持たなければ了解されない謂わゆる高級芸術とを
並立させてはいない。「民衆の為めとは、労働者階級の人々の為めと云う意味であるから....
「西航日録」より 著者:井上円了
致を添えたるものと称す。その意は、家屋はみな花崗石をもって築き、整然として両側に
並立するをいう。すなわち、わが東京の日本銀行のごとき建築の四階、五階の高さを有す....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
五円くらいなりという。仏山号の着せし岸は植民州と名づけ、外国人の寄留地にして洋館
並立す。その州外に着するや、岸頭にわかに市を成し、その声囂々たり。 広東一路泝。....
「近衛内閣の常識性」より 著者:戸坂潤
項は、労働・小作・保険・職業紹介・其の他其の他の社会問題と、体育や健康問題とを、
並立させたものなのだ。つまり一切の社会問題を国民の健康問題に解消しようということ....