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中休み
「中休み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中休みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
と覚えてからは、市川の町を通るすら恥《はず》かしくなったのである。 この年の暑
中休みには家に帰らなかった。暮にも帰るまいと思ったけれど、年の暮だから一日でも二....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
有りさ。年中時期を選ばず、氷の中で漁業が出来らあね。これは大した儲け仕事だよ、年
中休みなしで漁獲があるんだからね」 「えへっ、そんなに年中儲けてどうするんだ。こ....
「骸骨館」より 著者:海野十三
れ」と悲鳴をあげたくなるというのだった。 台風が来たので、骸骨館探検は四日ほど
中休みをした。 五日目は、夕方すぎに風もおさまり、雨もあがったので、時間は少し....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
納得が行かない。そして捜査方針を改めて建直さにゃならない。だから訊問も捜査も一応
中休みとして、明日の午前、裁判医を僕の部屋へ呼んで聴くことにする。時刻は九時半と....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
もいまかえようが……」 さて客は、いまので話の口が解けたと思うらしい面色して、
中休みに猪口の酒を一口した。…… 「……姐さん、ここの前を右へ出て、大な絵はがき....
「五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
々な花が一と通り咲いてしまって次の季節の花のシーズンに移るまでの間にちょっとした
中休みの期間があるような気がする。少なくも自分の家の植物界ではそういうことになっ....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
湖という上方作者の筆に成ったのであった。 その当時、私は十六歳、八月は学校の暑
中休みであるから、初日を待ちかねて春木座を見物した。一日の午前四時、前夜から買い....
「台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
糖分の稀薄な夏季は工程を休み、機械の手入れをするだけに止める。然しパパイヤは一年
中休みなくその結実成熟の工程を続ける。 パパイヤは固より南国的なものであるが、....
「祭りの夜」より 著者:豊島与志雄
戸棚から、新たな一升壜が持ち出される。 「お祭りだから、どうせ、飲み明しよ。
中休みにハナでもしましょうか。」 ハナなら、お留さんがたいへん好きで、また上手....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
ブローカーであり、同時に産婆役のような役目を勤めたのである。 そのうちに、一時
中休みをした都新聞紙上へ松岡俊三君の斡旋でまた書き出したように覚えている、それは....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
共同の階段に向いている一つ一つの戸口の内にある一室ないし数室――は、銘々の階段の
中休み段に銘々の塵芥を山のように積み重ねておき、その上、残りの塵芥を窓から抛り出....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。ぱかな! と何度か自分を叱ってみたが、気持ちはどうにもならなかった。 講義が
中休みになったらしく、廊下を歩く塾生たちのにぎやかな笑い声がきこえた。次郎の耳に....
「伝通院」より 著者:永井荷風
とも》した薦《ござ》の上に坐って調子もカン処《どこ》も合わない「一ツとや」を一晩
中休みなしに弾いていた。その様子が可笑しいというので、縁日を歩く人は大抵立止って....
「城」より 著者:カフカフランツ
世話をしたり、看病したり、手当てをしたり、あらゆる仕事を引き受けました。そして、
中休みしたこともありますが、その仕事はじつは今日までつづけているのです。あの子は....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
につれて、何やら不自然であるような気がし出したため、折からの炎暑と共に、それなり
中休みをしていたのである。 然るに今、わたくしは橋の欄干に凭《もた》れ、下流《....