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「中入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
竜が一条、白浪の鱗、青い巌の膚を横えたように見える、鷲頭山を冠にして、多比の、就中入窪んだあたりは、腕を張って竜が、爪に珠を掴んだ形だと言います。まったく見えま....
雪柳」より 著者:泉鏡花
にも大船で一艘台湾へ乗出すよ。」で、すぐにその晩、近所の寄席の色ものへ連出して、中入の茶を飲んで、切端の反古へ駄菓子を撮んで、これが目金だ、万世橋を覚えたまえ、....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
ると、見ただけでも一口|呑めそう……梅次の幕を正面へ、仲の町が夜の舞台で、楽屋の中入といった様子で、下戸までもつい一口|飲る。 八畳一杯|赫と陽気で、ちょうど....
西航日録」より 著者:井上円了
太平洋のようであった。) 万里長途一物無、唯看春草満平蕪、車窓認得人烟密、汽笛声中入露都。 (万里をゆく道は一物として見えず、ただ春草の平原をみたすのをみるのみ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、第二流どころの芸人の出席する寄席では、客を寄せる手段として景物を出すのである。中入りになった時に、いろいろの景品を高座に持ち出し、前座の芸人が客席をまわって、....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
に於ける一夕の寄席の入費は木戸銭と蒲団と烟草盆あわせて、一人十四、五銭となった。中入りには番茶と菓子と鮨を売りに来る。茶は土瓶一個が一銭、菓子は駄菓子や塩煎餅の....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
さいふところ鏡をとり出して、まだらに剥げかかった白粉の顔を照らして視ていた。 「中入《なかい》りが済むと、もう一度いつもの芸当をごらんに入れるか、忌《いや》だ、....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
へ向いたとは、一体どうしたことであろう。 「セントルイス」は京吉の巣であり、一日中入りびたっていることもある。京都をおさらばする前に寄って行こうと思ったのは、や....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
の手さばきのままである。歌の上に於て、我々を喜ばした文芸復興は、これで姑らくは、中入りになるのであろう。 歌人の享楽学問 この様に考えて来ると、信頼出来る....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
田玉山が筆に成る(絵本太閤記)と同一趣向の絵を描いた、その図の二三が災して、吟味中入牢仰付といい渡された時には歌麿は余りのことに、危く白洲へ卒倒しようとしたくら....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
れは航で」「いかにも航だ。ではここは?」「へい、弦でございます。そうしてその下が中入れで、そうしてその上が弦押しで」「矧ぎ付きというのはどのへんだな?」 「弦押....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ら、いじらしくてせつなくなった。 私はエッちゃんを励まして、共に外へでた。まだ中入前で、久須美は何も知らずサジキに坐って三役の好取組を待っているのだが、私は急....
裏切り」より 著者:坂口安吾
養もかなりの人で、こんなところで働くのがフシギと申すほかない麗人でした。御座敷女中入用のハリ紙をみてこの人が訪ねてくれた時にはトオサンもぼくもびっくりしたもので....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
状、主家金子壱千百三十両使いこみ。ただし、両名の申し立てに不審のかどあり。お吟味中入牢」 そういう不思議なお記録でした。 同じ両替屋の手代であるというのも意....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
て居る。麦藁細工も入ってはあるが違ってある。玩具が二つばかりに本が二三冊、紙入の中入見たような物や何かゞ有るが皆違って居るから、 田「はアこれアはア飛んだ事を」....