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中夜
「中夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
に生まれるのは解けぬ謎を、押しつけられて、白頭《はくとう》に※※《せんかい》し、
中夜《ちゅうや》に煩悶《はんもん》するために生まれるのである。親の謎を解くために....
「運命」より 著者:幸田露伴
人に降す、といえるより、其の方に昏きに当ってや、恬として宜しく然るべしと謂うも、
中夜静かに思えば夫れ豈吾が天ならんや、廼ち奮って而して悲み、丞やかに前轍を改む、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
レザー『金椏篇《ゴルズン・バウ》』初版一巻一二六頁)。『西湖志』に、銭武粛王の宮
中夜番を勤むる老嫗が、一夜大蜥蜴燈の油を吸い竭《つ》くしたちまち消失するを見、異....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
酷《ひど》く寡婦を好み、自分の妻を妹と詐《いつわ》り、延《ひ》き入れて同宿せしめ
中夜にこれに就くに※大いに呼んで従わず。趙無理やりその衣を剥げば男子なり。官に送....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
いや界隈ばかりでなく、江戸内一帯静かであろう。 敢て江戸内ばかりでなく、日本国
中夜のことだ。少くも昼間よりは静かだろう。 がしかしそれは表面だけのことで、裏....
「秋草の顆」より 著者:佐左木俊郎
はそしてすぐ自分の書斎に帰った。峻はそれから一時間ほどして帰って来た。これは一晩
中夜露に濡れて立っていようと、決して「誰かあけてくれ」と声をかけることの出来る青....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らって。 「早かったな和氏。――海道の往復を、こんな日数でもどるには、さだめし道
中夜もかけて帰って来たか。大儀大儀。して、上奏文の響きはなんとあったぞ」 「すで....
「山の人生」より 著者:柳田国男
りて顛木の響を為す。明くる日其処を見るに何の痕も無し。小豆磨は炭小屋に近づきて、
中夜に小豆を磨する音を為す。其声サク/\と云ふ。出でて見るに物無し、よりて名づく....