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中央
「中央〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中央の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
たいと思った。すると念力《ねんりき》の通じたように、見る見る島の影が浮び出した。
中央に一座の山の聳えた、円錐《えんすい》に近い島の影である。しかし大体の輪郭《り....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
酬《ほうしゅう》は僅かに月額六十円である。片手間《かたてま》に書いている小説は「
中央公論《ちゅうおうこうろん》」に載った時さえ、九十銭以上になったことはない。も....
「河童」より 著者:芥川竜之介
当時の僕には故郷のように感ぜられましたから。
僕はそっと家《うち》を脱け出し、
中央線の汽車へ乗ろうとしました。そこをあいにく巡査につかまり、とうとう病院へ入れ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
はカッフェ・パウリスタの隅のテエブルに坐っていた。その頃のカッフェ・パウリスタは
中央にグラノフォンが一台あり、白銅《はくどう》を一つ入れさえすれば音楽の聞かれる....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
》の梯子段《はしごだん》を譚と一しょに上って行った。
僕等の通った二階の部屋は
中央に据えたテエブルは勿論、椅子《いす》も、唾壺《たんつぼ》も、衣裳箪笥《いしょ....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
ると、どうしたのだかぐっしょり雨に濡れたまま、まっ蒼な顔をして帰って来た。聞けば
中央停車場から濠端《ほりばた》の電車の停留場まで、傘《かさ》もささずに歩いたのだ....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
》の葉の落ち尽した墓地は不相変《あいかわらず》きょうもひっそりしていた。幅の広い
中央の砂利道にも墓参りの人さえ見えなかった。僕はK君の先に立ったまま、右側の小み....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
、太い角柱《かくばしら》に括《くく》りつけられた。それから右にじょあんなおすみ、
中央にじょあん孫七、左にまりやおぎんと云う順に、刑場のまん中へ押し立てられた。お....
「少年」より 著者:芥川竜之介
が二人、こう云う会話をつづけている。が、そんなことはどうでも好《い》い。カフェの
中央のクリスマスの木は綿をかけた針葉《しんよう》の枝に玩具《おもちゃ》のサンタ・....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
書いてしまった。これは僕の滝田君に何よりも感謝したいと思うことである。 僕は又
中央公論社から原稿料を前借する為に時々滝田君を煩わした。何でも始めに前借したのは....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
人にまで原稿を通じて交渉があって、色々の作家の逸話を知っていられるので、もし今後
中央公論の編輯を誰かに譲って閑な時が来るとしたら、それらの追憶録を書かれると非常に面白いと思っていました。....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
に怪しめられ巡査に咎められ懊悩としたる気分も洗い去りて清くなりぬ。ただ看れば橋の
中央の欄干に倚りて川面を覗き居る者あり。我と同感の人と頼もしく近寄れば、かの人は....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
有名であるが、それに関わらず、研究の余り出ないのはこのためである。 ロンドンの
中央より少々西に寄ったピカデリーという賑やかな通から北へ曲りて、アルベマール町へ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
り、その上には色さまざまな鳥の卵が紐に通してさげてあって、大きな駝鳥の卵が部屋の
中央にさがっていた。隅の食器棚はわざと開けてあるのか、古い銀の食器や、よく手入れ....