中奥[語句情報] »
中奥
「中奥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中奥の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ぐ》を納めねえんだ。ひょっくり右門。これでもくらえッ」 さっと立ち上がると、懐
中奥深く忍ばしていたドスを抜き払って、名人の脾腹《ひばら》目がけながら突き刺しま....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
同時に、その目が烱々《けいけい》とさえ渡りました。奇怪とも奇怪、疑問の変死人の懐
中奥深くから出てきた品は、そも何に使ったものか、じつにいぶかしいことにも武家には....
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
た家へ帰って来た。生命《いのち》拾いをした広岡学士がよくよく酒に懲《こ》りて、夏
中奥さん任せにしてあった朝顔棚の鉢も片附け、種の仕分をする時分に成ると、高瀬の家....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
家名相続|被仰附、宛行十四人|扶持被下置、追て相応の者|婿養子可被仰附、又近日|
中奥御目見可被仰附」と云うのである。 十一日にりよは
中奥目見に出て、「御紋附|....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
習所が横浜に開かれたのも、その結果だ。小普請組支配の廃止、火付け盗賊改めの廃止、
中奥御小姓同御番の廃止、御持筒頭の廃止、御先手御留守番と西丸御裏御門番と頭火消役....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
え、其処に居るのは」 孝「へい孝助でございます」 國「本当にまア呆れますよ、夜夜
中奥向の庭口へ這入り込んで済みますかえ」 孝「熱くッて/\仕様がございませんから....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
戦死と覚悟してかかるのが覚悟有る武士というものでは有るが、一寸おかしい、氏郷の心
中奥深きところに何か有ったのではないかと思われぬでもないが、又|然程《さほど》に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のであろうと言われる。
とにかく、この「水祝い」は二代光友の時までは行われ、家
中奥向勤めの輩《やから》は、正月に御前で「水祝い」を為すことになっていた。そこで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
神尾主膳に金廻りがよくなったというのは、それから来るテラ銭のようなものでしょう。
中奥《なかおく》の間《ま》ではその夜、また悪い遊びが開かれていました。その場の様....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
側用達は兼勤という事であった。この側用達は役の格式も大分上等に属するもので、即ち
中奥筆頭格というに列した。従って、その嫡子たる私においても、それだけの待遇を受け....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
あり得ないのであります。今日空気を売買しているのは炭坑であります。そこは空気を坑
中奥深く送らなければ坑夫はみな窒息してしまうのであります。 しかしわが大阪の空....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。 その重くるしい宮門には、やがて、ひきもきらぬ公卿の車駕が、参内していた。宮
中奥ふかき所の昼夜、どんな協議が行われたのか。――すでに事変後三日めの朝であった....