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「中尊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中尊の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
り。迦葉これに籠って仏衣を守り弥勒を俟つという(『大清一統志』三一九)。本邦でも中尊寺の鶏足洞、遠州の鶏足山正法寺など、柳田氏の『石神《しゃくじん》問答』に古く....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の諸天を入れたごとく、キリスト教に欧州在来の諸神を尊者化して入れたので、ついに年中尊者の忌日を絶やさず、万《よろず》の事物に守護の尊者を欠くなきに至った。ヨセフ....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
広い境内は、宛然沼の乾いたのに似ていた。 別に門らしいものもない。 此処から中尊寺へ行く道は、参詣の順をよくするために、新たに開いた道だそうで、傾いた茅の屋....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
という白紙の魂のために書く方がハリアイがあることは疑えない。 小説というものは中尊寺のミイラのように俗悪な企業でもある。自分のためだか、人に見せたいためだかも....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
自然の悲しみと追憶とのまじった表情であった。 私は父を柔和な人間だと思って、心中尊敬の念を感じた。 が幼ないころの私の心に、父が悪い印象を与えた事がひとつあ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
のであったことが推察できる。そのようなケンラン豪快なものは、ここには見られない。中尊寺や失われた毛越寺の一流品的な性格も意図も見ることができないのである。彼は関....
平泉紀行」より 著者:村山俊太郎
たづねをいらむ山郭公 往時をしのびてしばし感慨無量であった。鉄路を横ぎって中尊寺のほうへ歩を運ぶ。坂の入口に辨慶松あり、苔の墓標には夏の陽がかげって、その....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
様が固定する一方、その以前に既に変化を生じて居たものの分出と見ることが出来る。但中尊の相好は、金戒光明寺のよりも、粗朴であり、而も線の柔軟はあるが、脇士・梵天・....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
せしめおわったのであったに相違ない。清衡がいかに富強を極めたりしかは、今も存する中尊寺の金色堂を見ただけでも容易に推知し得べきところである。彼はまた中尊寺以外に....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
時の仏工の生きた姿を見るように感じさせた。 博物館特別展覧――法華寺弥陀三尊――中尊と左右の相違――光明后枕仏説 次の日はまた博物館から始めた。 博物館の玄....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
るうちにその刊行に接しられないのを残念に思った。 この晩秋、杉本画伯は、平泉の中尊寺へ画材を探りに出かけた。自分は平泉地方は十年ほど前にてくてくひとり歩いたこ....