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中心
「中心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
守にしている家族の方へ押し流そうとした。が、彼の前には水滸伝がある。不安はそれを
中心にして、容易に念頭を離れない。そこへ折よく久しぶりで、崋山渡辺登《かざんわた....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
だとかを、繰返しているのにすぎない。それも酒で体が利かないと見えて、時々はただ、
中心を失って舷《ふなばた》から落ちるのを防ぐために、手足を動かしているとしか、思....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
めにのみ、呻吟《しんぎん》していたのではない。精神的な苦痛のために――死の恐怖を
中心として、目まぐるしい感情の変化のために、泣き喚《わめ》いていたのである。
....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
《だんろ》の前へ陣取りながら、気軽な雑談に耽っていました。
何しろここは東京の
中心ですから、窓の外に降る雨脚《あまあし》も、しっきりなく往来する自働車や馬車の....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
な事だったか、さらに記憶に残っていないが、恐らくは議論と云うよりも、先生の生活を
中心とした感想めいたものだったと思う。と云うのは先生が、まるで羽根を抜かれた鳥の....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
四
一時間の後《のち》店の二階には、谷村博士《たにむらはかせ》を
中心に、賢造《けんぞう》、慎太郎《しんたろう》、お絹《きぬ》の夫の三人が浮かない....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
として、彼が陰《いん》に持っている権柄《けんぺい》を憎んだ。最後に、彼の「家」を
中心とする忠義を憎んだ。「主《しゅう》を主《しゅう》とも思わぬ奴じゃ。」――こう....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
任したのは、一八七〇年の暮で、爰でも彼の人格と、学力とは、彼をして学生達の輿望の
中心たらしめた。モーゼスが心霊上の諸問題に、興味を持つことになったのもその前後で....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
林の中にある僕の家を思い出した。それは或郊外にある僕の養父母の家ではない、唯僕を
中心にした家族の為に借りた家だった。僕はかれこれ十年|前にもこう云う家に暮らして....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
に欠乏している強味なのだ。 最後に創作家としての江口は、大体として人間的興味を
中心とした、心理よりも寧ろ事件を描く傾向があるようだ。「馬丁」や「赤い矢帆」には....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
Institution)はファラデーが一生涯研究をした所で、従ってファラデー伝の
中心点とも見るべき所である。それ故、その様子を少しく述べて置こうと思う。この協会....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
がわかった。このヴェランダから、びっくりしたイカバッドは広間に入った。そこが邸の
中心で、ふだんは居間になっているところだった。ここでは、ぴかぴか光る白鑞の器が長....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
れは私どもの責任と思っているわけであります。そのため社会党は安保条約体制の打破を
中心課題としてたたかっているのであります。この安保条約を廃棄させて日本の平和の保....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
と呼んで、大に気勢をあげたものである。 それ以後は、この文化同盟と、暴行学生の
中心団体たる縦横倶楽部という右傾学生の集団との間に対峙が続いて、われわれは捕まる....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
に負けてなるものかと、同八年高橋清吾、北沢新次郎の両教授に、校外の大山郁夫教授が
中心になって“民人同盟会”を作った。 しかしこの“民人同盟会”も、当時の思想界....