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中心人物
「中心人物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中心人物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れども、たやすく引見はしてくれましたが、結果は案外にも不首尾だったのです。疑惑の
中心人物小田切久之進については、次のごとき数点を語ってくれたばかりで、すなわちそ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
く彼はこの維新の成就さるる日の遠いことを感じた。 西南戦争を引き起こした実際の
中心人物の一人とも目すべき桐野利秋とはどんな人であったろう。伝うるところによれば....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
精進ぶりであった。 そのために翁の歿後、翁の遺風を継ぎ、翁の衣鉢を伝えるに足る
中心人物が、今の福岡には一人も居ない。 これは筆者の俗情には相違ないが、只圓翁....
「恐竜島」より 著者:海野十三
が島の生活にくわわったこととて、仕事はどんどんすすんだ。 この島の小さな社会の
中心人物は、やはり実業家のマルタン氏だった。氏は、でっぷりふとった体をかるくうご....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
譜をみながらピアノの傍で自分の声に酔っていた。 ――私は、何といったって今宵の
中心人物なんだわ。お杉だってそれに気付いて、内心私に嫉妬しているのだわ。あら、夫....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。 津右衛門の死んだ日に千頭家に居合した者といえば、云うまでもなく甚八と千代が
中心人物。そのほかには玉乃をはじめ、女中のギン、ソノという二人、文吉、三次という....
「九段」より 著者:坂口安吾
って、これだ、と思ったのかも知れんが、一番姉さん、つまりこの旅館で最も敏腕を揮う
中心人物を「オカミサン」というのである。二番目の元三田の小町娘は姉さんよりも身長....
「地上」より 著者:島田清次郎
組織して、ある統一を成立していた絶妙さ。お光の生家である北野家の先祖が、大川村の
中心人物となったのも丁度そうした統一が完成しかけた時であった。それは、その頃の村....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
荘園の新らしい主人に納まるのであるが、チェーホフのつもりではこれがこの「喜劇」の
中心人物なのだった。チェーホフはこの役をスタニスラーフスキイに振りあてようとした....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
の人々に比べあまり田舎者の尊敬に値せぬような風采であったが、しかも自ら此の一団の
中心人物である如く、初めはそのままで軽くバッチングを始めた。先のツンツルテンを初....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
それも漱石氏のような、積極的に会の世話をしないまでも、何かと会員の面倒を見てやる
中心人物がなくなったということが主な原因であったろう。次に『ホトトギス』の記事に....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
らかに――スペインを! そのようにして、エセックスはエリザベス朝の新しい国粋派の
中心人物になってしまったのである。宗教的でも政治的でもない。一種の国粋主義は、何....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
。 集まったのは、梅田、松島等を初め十三名であった。 もちろん、安治川はその
中心人物であった。 教育課長は、安治川の妾のご機嫌をしきりに取っていた。 人....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
日にでも牝牛を売るような口ぶりにはみんなも驚いて笑い出した。だがとにかくすっかり
中心人物になり了せた。 ツンドラ地帯とは蘚苔類の層積から成る幌内川の沿岸は広袤....
「黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
秀な砲工の士官を養成する、二重の目的を以て、一七九四年に開校されたのであり、その
中心人物はモンジュその人であった。 元来モンジュは、築城術の設計のために、面倒....