中村屋[語句情報] »
中村屋
「中村屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中村屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
らは他村に敗を取るまいとして、振付は飯田の梅蔵に、唄は名古屋の治兵衛に、三味線は
中村屋|鍵蔵に、それぞれ依頼する手はずをさだめた。祭りの楽しさはそれを迎えた当日....
「道標」より 著者:宮本百合子
堂のあっちこっちの隅には、いつもあらゆる形の箱だの罐だのがつみかさねられていた。
中村屋の、「かりんとう」とかいた卵色のたてかん、濃い緑と朱の縞のビスケットの角罐....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
まと、はりまやと五、六軒、通りをへだてた横に日野屋さぬきや六、七軒、楽屋口うらに
中村屋が一軒、みんな大間口の素晴《すばら》しい店だった。茶屋は揃って、二階に役者....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
さんは三度たべます。私は二度だが。島田の方へは今日お母さんのお気に入りのハブ茶と
中村屋の柔かい甘納豆とをお送りいたします。ハブ茶は野原の方へも。
中村屋のザクスカ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
そういう工合でした。着くわけはなかったのです。 さて、島田へは雑誌や本、それに
中村屋の、いつかお送りして気にお入りになった豆の菓子お送りしました。おせいぼはも....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
までまわってひさのお祝いにやる帯の仕立てのことをたのみ、島田へお送りするお菓子を
中村屋で発送注文をして六時すぎ、へとへとになってかえりました。きれいな干菓子お送....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
からの話です。お魚のひどさ話のほか。菓子屋のガラス棚は全くカラで、この頃は菓子の
中村屋で佃煮とのりを売って居ります。千円札が出るというような巷の噂が新聞に出てい....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
この書には
中村屋創立当時から現在までの推移をほぼ年代を追うて述べているが、店の歴史を語る主....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
って養蚕業をやったりしたが、また上京して、明治三十四年、東京帝国大学前のパン店「
中村屋」を譲り受けて、商売をはじめました。 こんな考えではじめた商売ですから、....
「日記」より 著者:宮本百合子
もどことなく薄ら寒いので風を切って運ばれて行くとたまらなく気持がよかった。行きに
中村屋によったら黒光女史らしい白い丸顔の目のきれいな人が居た。広子がませて何だか....
「日記」より 著者:宮本百合子
御目にかかることになって居るので、出かける。どうかして、時間を早く出すぎたので、
中村屋で買物をし、青木堂によってパウダーを買って来る。青木堂ではあんなにもさがし....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、わたしは思い切って千歳座のありかを訊くと、その人はあたかもわたしのゆく茶屋――
中村屋の若い衆であったので、わたしはほっと息をついた。あとでその話をすると、子供....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
には京都ほど勝手の知れない土地はない。もっともまた、いつ行っても、宿は都ホテルか
中村屋か、でなければ堂本印象氏のまん前にある近糸という家にきまっているようなもの....
「四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
り向うに引越しても、なお圧倒的封切によって、シネマ・ファンを吸収するに違いない。
中村屋の店頭にはいつも暮の売出しのように人がたかっている。売れ高、東京随一の実利....