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「中核〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中核の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
《あえ》まつることのよしを仲立に、一元に敏《と》く貫くいのちの力により物心両様の中核を一つに披《ひら》いて、神の世界をまさしく地上に見ようとする純粋にも純粋を要....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
は、まったく違ったものであった。その激怒は、外面はさかんに燃え狂っているものの、中核のところには、癒しがたい淋しさの空虚が忽然と作られている激怒であった。彼は世....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
もまた土星よりも比重が小さくなければならないからである。(これは少なくとも彗星の中核については多分事実でない。) 以上述べたところから考えてみてもカントの宇宙....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
家の本当の結合という新しい道徳を生み出して行かなければならないのであります。その中核の問題は満州建国の精神である民族協和の実現にあります。この精神、この気持が最....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
し規矩男。規矩男。訣れても忘れている規矩男ではなかった。厳格清澄なかの女の母性の中核の外囲に、匂うように、滲むように、傷むように、規矩男の俤はかの女の裡に居た。....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
っています。 顔蔽いせる者 小猿の知識でな。ものの周囲をまわるけれど決してものの中核にはいらない知識でな。 人間 私はあなたの力を認めます。あなたの破壊力を。あ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。死に対する恐怖の本能よりも、よく生きんとする欲求的衝動の方が強烈である。人生の中核はいかにしてもよく生きんとする意志あるいは衝動、さらに言を逞しくすれば一種の....
塵埃と光」より 著者:寺田寅彦
定である。この器械で研究してみると、通俗な意味で塵と称するものでなくても、凝縮の中核となるものは色々ある。特に荷電されたガスのイオンのようなものでも湿気が充分多....
学生と教養」より 著者:倉田百三
生の事象をよろず善悪のひろがりから眺める態度、これこそ人格という語をかたちづくる中核的意味でなければならぬ。私はいかなる卓越した才能あり、功業をとげたる人物であ....
科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
て、遂に人類の憧れていた一種の錬金術を見出したわけです。その方法は、水銀の原子の中核を、|α粒子という手榴弾で叩き壊すと、その原子核の一部が欠けて、俄然金に成る....
山の春」より 著者:高村光太郎
うな文化のなつかしさが生れるだろうか。この山はまず何をおいても二十世紀後半の文化中核をつかもうとすることから始まるだろう。その上でこの山はこの山なりの文化がゆっくり育つだろう。....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
明快な技術的手腕をも兼備させられた。太子の美的直覚の鋭く強く、決然として日本美の中核を把握せられてあやまるところなく、多くの外来の高僧や優秀な帰化工人等の意見を....
西航日録」より 著者:井上円了
者之折衷。 孔子二千四百五十三年康有為 題 (東西南北のいかなる所もそれぞれ中核の地ともなり、四季はそれぞれまことにほどよく春夏秋冬とめぐる。万物の運行する....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
重きを置かず、ある題の趣に深く深く考え入って、執着に執着を重ねて、その題の意味の中核を捕えてこねばやまぬという句作法を取ったようであります。 この後者の句作法....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
では目的を達し難い。若し真に優れた天才的直感力を有する人があり、国家がその人物を中核として、その人物に万事を一任して発明の奨励を行ない得るならば国家的事業とする....