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中止
「中止〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中止の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
と立ち上ると、思わず大声に泣きはじめた。敵味方の少年はこの騒ぎにせっかくの激戦も
中止したまま、保吉のまわりへ集まったらしい。「やあ、負傷した」と云うものもある。....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
」
仏蘭西《フランス》の将校は驚いたように、穂積中佐をふりかえった。
「将軍が
中止を命じたのです。」
「なぜ?」
「下品ですから、――将軍は下品な事は嫌いなの....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
った。彼は一時間の授業時間を三十分ばかり過《すご》した後《のち》、とうとう訳読を
中止させた。その代りに今度は彼自身一節ずつ読んでは訳し出した。教科書の中の航海は....
「或る女」より 著者:有島武郎
のおばさんがほんとうに自分の改悛《かいしゅん》を望んでいてくれるなら、その記事の
中止なり訂正なりを、夫《おっと》田川の手を経てさせる事はできるはずなのだ。田島さ....
「星座」より 著者:有島武郎
く渡瀬の顔に投げてよこすのだった。しかしながら渡瀬はそれしきのことで自分の仕事を
中止する気にはなれなかった。彼は好んでとぼけた様子をしながら、
「それはできない....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
」 これに次ぎて白糸はむぞうさにその重罪をも白状したりき。裁判長は直ちに訊問を
中止して、即刻この日の公判を終われり。 検事代理村越欣弥は私情の眼《まなこ》を....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
が驚くべき勢いをもって増してきた結果、ついにみすみすその国法の適用を一部において
中止せねばならなくなっている事実(微罪不検挙の事実、東京並びに各都市における無数....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
たけれども、Mさんには何となく済まない気がしました。 間もなく私共は一時雑誌を
中止して鎌倉へ引越しました。その冬、第二次の「労働運動」を初める頃までに、二三度....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
たことから、自身挙人老爺を訪問したくは思っていたが、辮子を剪られる危険があるので
中止した。彼は一封の「黄傘格」の手紙(柿渋引の方罫紙?)を書いて、偽毛唐に託して....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
見せてやったりする。 もし外国の学者でも来て名刺を通ずると、ファラデーは実験を
中止し、今まで出た結果をちょっと石盤に書きつけて、階上に来り、親切にいろいろの物....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
く政治の外に独立すというも、日曜日に諸店を閉鎖せしめ、礼拝の時間には汽車の運転を
中止するがごときは、いくぶんの干渉ありといわざるべからず。各市街につきて検するに....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
軍備増強計画は倍加されて三千億になるといわれております。 わが社会党は、これを
中止して、こうした財政を国民大衆の平和な暮らしのために使え、本然の社会保障、減税....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
事件の時と、この二度である。 その代り、留置場入りは、枚挙に遑がない。演説会で
中止命令に服さないといっては持って行かれ、争議で示威運動をやったといっては検束さ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
作だ。青木署長もなかなか思い切ったことをしたものである。 演説をやれば「注意、
中止、検束」、デモでは先頭にいて「検束」という具合で、この当時の社会運動家の中で....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
人の聖蹟に至り、構想を整頓して正月中頃から起草を始めようとしたとき、流感にかかり
中止。その後、再び着手しようとすると今度は猛烈な中耳炎に冒されて約半歳の間、陸軍....